時間術の肝は取捨選択。マッスル自衛官が「毎朝3時台」に起きる理由とは?




筋トレをしたいけど時間がない! そう頭を抱えている人も多いのではないだろうか。1日24時間という限られた時間の中で、仕事にプライベート、筋トレをこなす――。そんな充実した日々を送る方法を紹介すべく、社会人競技者たちの時間術に迫る本企画。

今回は筋トレにすべてを捧げる、少々特殊な例の時間術を紹介する。話を聞いたのは、自衛官として勤務する傍ら、朝4時半からトレーニング励むという立見北斗さん。超朝方生活を送る彼の真意に迫った。

ポイントは取捨選択と全集中

これは質実剛健というレベルなのだろうか。自衛隊で広報官として勤務する立見さんは、ほぼ毎朝3時45分に起床し、4時半にはトレーニングを開始する驚きの毎日を過ごしている。

海上自衛隊で広報官を務める立見さん

自衛隊員のみが参加可能な「自衛隊プレミアムボディコンテスト」では2022年に総合グランプリを獲得。その仕上がりは圧巻と言えるだろう。

2022年の自衛隊プレミアムボディでは総合グランプリを獲得

そんな立見さんだが、かつて護衛艦での艦艇勤務をしていた頃は、思うように筋トレ時間を確保できなかったと振り返る。

「以前は船上で24時間体制の勤務が多くありました。訓練と休憩を交代制で行なうので、自由な時間のなさはもちろん、休息にも重点を置く必要がありましたね。誇りをもって訓練していたので苦ではありませんでしたが、自由に筋トレができない中で、あらためてトレーニングが好きだと再認識しました」

簡単に筋肉はつかないからこそ、努力が実った時の喜びは格別。継続しないと結果が手に入らない難しさこそが「最大の魅力でやめられません」と立見さんは語る。その後は広報官へと立場が変化したこともあり、筋トレへの向き合い方がまたひとつ変わった。

「自衛官ではない一般の方に対しても募集活動を行なうことがあるので、『自衛官ってかっこいいな』と感じてもらえる体になりたいと思いました。使命感のようなものと、とにかく筋トレが好きな気持ちがあるからこそ、今も毎日鍛えることができています」

採用活動を行なう立見さん

広報官になったことで艦艇勤務時代とは働き方が一変。8時半には出社して17時15分に終業、土日祝日は休みという一般企業に近い形となった。

自由な時間が生まれたことで、遊びなどの予定を詰め込むことも容易にできたはずだ。しかし立見さんは立ち止まり、生まれた時間をいかに最大限活用するかを考えた。彼が最優先事項として定めたのが、「仕事」「トレーニング」「休息」の3点。それらを達成する最適解として導き出した答えが、朝4時半からの筋トレだったのだ。

「社会人はみんな当てはまることですが、トレーニング時間を確保するには、どうしても何かを犠牲にする必要があると思います。だからこそ自分は欲張らず、トレーニングに全集中すると決めています。筋トレの効果を活かすには休息が必要ですし、仕事に支障をきたすわけにもいきません。だからこそ平日は仕事、筋トレ、休息に的を絞っています」

夜帯のジムは混んでいて集中力が削がれるため、立見さんが目をつけたのは朝帯。加えて朝は体が元気なので、ベストコンディションでトレーニングができるという。毎朝3時45分に起きて、バナナとプロテインを摂ってから5時にはトレーニングを開始。夜は休養に専念するため、早いと19時30分には就寝するという徹底ぶりだ。

立見さんの時間の使い方は、傍から見ると真似しがたいものかもしれない。さらに時間の確保が比較的しやすいな状況であることから「時間術」のテーマとは少し外れて見えるだろう。

しかし今回注目してほしいのは、優先順位をつけ物事を取捨選択したからこそ、自分にとってベストな時間術が生まれたという点だ。それができないと時間を湯水のように使ってしまい、成し遂げたいことが叶わないことも十分考えられる。

ポイントは取捨選択と全集中。限られた時間で結果を出したい人は「何に重点を置きたいのか」をぜひ見つめてみてほしい。

取材・文・写真/森本雄大
写真提供/立見北斗

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