自衛隊員・防衛大学生の肉体美No.1を決める「自衛隊プレミアムボディ」が、8/26(土)に千葉・ホテルスプリングス幕張にて開催される。2017年に産声を上げ、7回目の開催となる本大会。日頃の訓練でたくましいボディを育んできた者から、退官してもなお体づくりを続ける者まで目白押し。ここでは、そんな一大イベントに出場を決めている隊員たちのインタビューをお届けする。今回は海上自衛隊員歴35年超のベテランであり、ボディコンテスト経験も豊富な長江孝樹さん。
【フォト】自衛隊プレミアムボディ2022で輝いた自衛隊員たち
「50代でもまだまだやるぞ」というところを見せたい
――現在の職務を教えてください。
防衛省内、海上自衛隊の部隊に所属しています。以前はずっと船に乗って世界中あちこちをまわりました。艦艇生活25年、硫黄島での駐屯も経験しました。
――世界をまわる中で、さまざまな経験をされたのではないですか。
そうですね。「自分は小さかったんだ」と、いろいろなことを考えさせられることが多かったです。本当に些細なことかもしれませんが、たとえば「ものを大事にする」ということ。南米なんかに行くと、小さな子どもたちが「お金をくれ」と集まってくるんですよ。そういう光景を目の当たりにすると、日本はやっぱり裕福なんだなというのを感じますよね。
――そのような職務の中で、トレーニングも継続して実施し、ベストボディジャパンなどのコンテストにもたびたび出場されていますね。
トレーニング自体はもう20年近くずっと続けているのですが、コンテスト出場を続けることに関しては娘の影響が大きいかもしれません。
――というと?
以前、娘が肥満になってしまい、ちょっとひねくれたようになってしまったんです。出航等により多感な時期の娘の話を聞いてあげることもできず、家を空けることが多いことも後押しとなり妻には大変な思いをかけました。そんなときに、「トレーニングするといいよ」という会話からはじまり、次第に一緒にトレーニングを行なうようになりました。最初はひねくれていましたが、続けていく中で一緒に大会に出場するようにもなりました。当時の娘は予選落ちで結果は出なかったのですが、私が出場する大会などを観戦して「こんな世界があったんだ」と心を動かされたようです。今はもう家に帰ったら、話すのはトレーニングのことばかり(笑)。今年も一緒に大会に出る予定ですよ。
――トレーニングが親子関係を変えたわけですね。
はい。トレーニングは大事だなって、つくづく思いますよね。若い自衛官でもちょっと太い子はいるんですけど、「トレーニングをやったらこうなるよ」と話すと、やっぱり変わっていくんです。若い自衛官は自分の子どもみたいなものですからね。定年を迎える日まで身をもって育てていきたいものです。お世話になった組織への恩返しですね(笑)。
――最後に、8月の「自衛隊プレミアムボディ」に向けて意気込みをお願いします。
昨年はマスターズ(40歳以上)のクラスで8位、海上自衛隊部門で9位だったので、ひとつでも上へいきたいです。大会には家内や娘も見に来てくれるのですが、「自衛隊がこんなにレベルが高いとは思わなかった」って、若い隊員たちを見て「かっこいい」って言うんですよ。いやいや、50代もまだやるぞっていうのを見せたいですね。
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