「今回優勝できなかったら次のプロ戦は出ないつもりで臨んだので、それだけ思いの詰まった一戦になりました。初めて家族も見に来てくれて、プレッシャーもありましたが力になりましたね」
そう語るのは、SUMMER STYLE AWARDのプロ選手である鶴巻孝浩だ。バランスの取れた肉体美を競う「SPORTS MODEL部門」を主戦場とする彼は、数々の大会で結果を残してきた。
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東京を舞台にしたプロ戦(7月29日開催、JAPAN PRO CHAMPIONSHIP)でも同部門の優勝を勝ち取った彼は、大会後まっさきに家族のもとへ向かいたいと口にした。現在38歳、ボディメイク歴は8年にも及ぶ中で、今大会が家族に見せる初舞台だったからだ。
「今まではまだ子どもが小さかったですし、妻だけ呼ぶにも子どもを預けるわけにはいきませんでした。そんな中で自分のボディメイクを応援してくれていたので、家族の協力がなかったら大会には出られなかったと思います」
減量への理解など、家族の支えもありステージに立ち続ける鶴巻は、なぜ競技に挑み続けるのか。そこにはある思いがあった。
「家族にとって強い父親でありたいと思っています。単に力が強いとかではなくて、心の強さですね。諦めずにがんばればそれに値するものを掴めるということを子どもに伝えたいし、見せたい。そのひとつとして筋トレやボディメイクで伝えられることがあればうれしいです」
家族のもとへ向かったら、「まずはありがとうと伝えたいです」と笑顔を見せた。父からの筋トレを通じたメッセージは、しっかりと家族の心に届いたことだろう。そしてこの先、もうひとつ高みを目指すと鶴巻は語る。
「冬のプロ戦には出ない予定だったんですけど、せっかくなので挑戦してそこでも優勝を目指したいと思います。サマスタもトレンドが徐々に変わってきている気がするので、合わせた仕上げ方を意識して臨みます」
家族への感謝を胸に父親として、ひとりの男として挑戦を続ける。彼が数々の勲章を手に、家族と仲睦まじく写真に収まる日も近いだろう。
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