基本的にフィジカルで勝負する気がなかった
——接触プレーもある競技ですが、フィジカル面で危機感を覚えるようなことはなかったですか。
「なかったですね。僕は体のサイズが小さいので極力ぶつかるとか、そういう局面が起きないように心がけながらプレーしているので。もちろんぶつかって来られたら耐えるしかないんですけど、そういう時だけですからね。サッカーという競技の特性というか、別に1対1で『よーいドン』で走るわけでもないし、組み合って闘うわけでもないので、そういうフィジカルトレーニングをあまり特別視しなかったのかもしれないです」
——もともと体が強いタイプなんですかね。
「それはあると思います。地が強いタイプではあると思うので、そこは両親に感謝ですよね」
——昔は根性論の時代でもありますが、理不尽なしごきのようなものもなかったですか。
「中学もサッカーが専門ではない先生が顧問でしたし、高校生の頃もそこまでではなかったです。自分が珍しいのかどうかわからないですけど、そういう道は通ってきてないですよ」
——フィジカルの差を補って余りある技術があった、ということでもあるでしょうね。
「どうなんですかね? 日本人選手だから外国人選手だからとか関係なく、基本的にそこで勝負はする気がなかったですからね。ムキムキのヤツとまともにやりあっても勝てるわけがないので、勝負するところを別の場所で見つけてポジション取りとかを考えながらプレーしていました」