マイアミの奇跡から27年。肩書きはいまだ現役Jリーガー【ミドルエイジの挑戦/伊東輝悦#3】




「ここまで長くやれているのは自分でもすげえなって思います」

——Jリーグが30周年を迎えました。開幕から現在まで、ここまで長く現役でプレーするとは当然想像もされていなかったですよね。

「もちろん、してないですよ。長くプレーできたらいいなとは思っていましたけど、何歳までやりたいとか具体的なことはまったく思っていませんでした。たしかに、ここまで長くやれているのは自分でもすげえなって思います」

——最後にあらためて伊東選手にとってサッカーとは、どのようなものでしょうか。

「小学校1年生からやっているから生活の一部ですし、引退した後もサッカーは見るでしょう。やろうと思うかどうかはわからないですけどね。引退後は指導者という道も考えなくもないですけど、それはまだわからないです」

——ちなみにカズさんの年齢までプレーをしようとは……。

「まったく思わないですよ。あの人は異次元の世界の人ですから。意味わからないです。まぁ、他の人からしたら自分もそうかもしれないですけどね(笑)」

取材・文・写真/松浦俊秀

アスルクラロ沼津オフィシャルサイト

伊東輝悦(いとう・てるよし)
1974年8月31日、静岡県出身。168㎝。70㎏。アスルクラロ沼津所属。1993年に清水エスパルスに加入。1994年6月11日のJリーグ第21節、ガンバ大阪戦でプロ初出場を記録。1996年にはアトランタ五輪に出場し、初戦のブラジル戦で決勝ゴールを決めマイアミの奇跡の立役者となる。2007年11月11日、藤田俊哉に続き史上2人目となるJ1通算400試合出場を、2008年5月11日にはJリーグ通算最多出場となる415試合出場を、2009年6月27日にはJ1史上初となる450試合出場を達成する。ワールドカップ・フランス大会日本代表。国際Aマッチ通算27試合出場。前所属チーム/清水FC、袖師中、東海大一高、清水エスパルス、ヴァンフォーレ甲府、AC長野パルセイロ、ブラウブリッツ秋田

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