環境の変化に適応し、有終の美を飾った女性自衛官




自衛官たちが肉体美No.1の称号を求めて激突した「自衛隊プレミアムボディ」(8月26日開催)。前回大会からスタートしたレディースクラスの初代女王であり、今大会で連覇を成し遂げた京極晶子は「優勝できるか不安だった」と振り返る。

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「ステージに上がる前に他のメンバーと会った時、厳しいお仕事の中でもしっかりと仕上げられた体を見て不安になりました。私自身、絶対に勝ちたいという思いで臨んでいましたし、周りの方からも連覇を期待されていたので、表彰式で名前が呼ばれた時は大会前の不安が解消されたことと、応援してくださったみなさまに恩返しができた安心感で涙があふれてきました」

前回大会を終えてから所属や業務内容など、環境が大きく変わったという彼女。家族とも離れ、「さみしさや孤独を感じることもあった」という。そんな慣れない地での生活に不安を抱いていた中で、トレーニングが彼女の助けとなっていた。

「同じ駐屯地のみなさまから『一緒にトレーニングしたい』、『家でできるトレーニングを教えて』と声をかけていただきました。筋トレのおかげで交友も深まりましたし、部隊のみなさんがフィットネスやトレーニングに興味を持ってくださったことがうれしかったです」

筋トレをきっかけに新たな環境に適応していった京極は、周囲のサポートを受けて大会に向けた調整を進めていった。大会では周りのレベルの高さに驚愕していたが、もちろん彼女自身もさらなるレベルアップのための努力を積んできた。

「やはり自衛官なので、普段は見せるためだけの筋肉ではなく、有事の際に国民のみなさまを守れるような、使える筋肉をつけることを意識してトレーニングしています。その上で、今大会では女性らしさを表現するためにも、絞りすぎることなく同じ女性自衛官から見ても納得できるような仕上がりを追求しました」

ステージ上では磨きあげた美ボディで初代女王の貫録を見せた彼女。しかし、選手として自衛隊プレミアムボディに参加するのは今回が最後だという。見事に有終の美を飾った彼女は、今後何を目指していくのだろうか。

「もともとビキニの大会に出たくてボディメイクを始めたので、今後はいろいろな大会に参加していきたいです。出場したい大会はたくさんあるので、団体を問わず多くの大会のステージを楽しみたいと思っています。自衛隊プレミアムボディに関しては、もっと出場する女性選手が増えたらいいなと思っているので、自分の大会経験も踏まえてステージに立ちたいという方々をサポートしていきたいです」

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