長身クラスを制した国際武道大のダークホース。フィジーク初挑戦でV




「まさか自分が……」と、言葉少なめに驚きの表情を見せたのが、国際武道大学3年の寺本優希だ。「第4回関東学生フィジーク選手権大会」(9/23開催)の176cm超級を制し、学生トップフィジーカーへ名乗りを挙げた。

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彼自身が驚くの無理はない。もともと筋トレが好きで中学生のころから続けてきたとのことだが、ステージ経験はなく、筋トレも基本は自己流。フィジーク競技に関しては、この関東学生選手権が初のステージだった。

「本当に、1位になれるなんて思っていなかったですし、びっくりというか……実感がまったくありません。筋トレは中学生のときくらいから遊びでやっていた感じでしたが、国際武道大に入って本格的にやりはじめました。同級生の友達が去年とかもけっこう大会に出ていたので、自分も挑戦してみようと出場を決めました」

メンズフィジークはどの年齢・カテゴリーにおいても競技人口が上昇しているのは間違いなく、この学生大会も例に漏れない。昨年まではボディビルとフィジークを同日開催していたが、今年はエントリー数が97人まで伸び、1日でスケジュールを終えるのが困難になったことから2日に分けて開催。さらに、身長別に3クラスに分けての審査となった。

一般部の大会であればある程度上位に進出する選手は候補が絞られてくるが、まさに誰も見たことがない選手が突如現われ、メダルをかっさらっていくことがあるのが、この学生大会の醍醐味だろう。学生選手権はもちろん、さらに上のレベルへの挑戦もすでに見据えている。

「初めての学生選手権でしたが、応援もすごくて、貴重な経験だったなと感じています。まずは来週の全日本学生選手権。1週間しかありませんが、まだまだ絞れると思いますし、わずかですが改善できるポイントはあると思っています。来年は、ジュニア選手権(23歳以下の日本一決定戦)にも挑戦します」

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