10月8日、2023年の筋肉No.1が決まる




10/8(日)、東京・江戸川総合文化センターにて日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)主催のボディビル頂上決戦「第69回日本男子ボディビル選手権大会」および「第41回日本女子フィジーク選手権大会」が開催される。今年は2019年大会以来の声援に関する制限がない中での開催となるため、観客とステージが一体となった盛り上がりが予想される。

【フォト】激戦を振り返る。2022年のボディビルファイナリストフォトギャラリー

男子ボディビル

男子ボディビルにおいては、昨年のTOP3である相澤隼人、嶋田慶太、木澤大祐が優勝候補の筆頭と言って問題ないだろう。とはいえ3人ともこの大会がシーズン初戦であり、ゲストポーズでステージに立ってきたが、本気で仕上げたボディを披露するのがこの日が初めてとなる。特に相澤は昨年、優勝したにも関わらず「悔しい」「申し訳ない」と、納得のある仕上げができなかったことを涙ながらに語っていた。それを経てどんな姿を見せるのか、誰もが楽しみにしていることだろう。

昨年は須山翔太郎、須江正尋、合戸孝二ら名を連ねた中位勢。中でも須江は9月の日本クラス別選手権で、圧巻のインプルーブを見せて激戦の70kg以下級を制したのは記憶に新しい。層も胸板も分厚いベテラン勢の壁に、杉中一輝、吉岡賢輝、喜納穂高ら若手勢が挑んでいく構図は今年も変わらないはずだ。

なお、昨年4位の加藤直之は欠場が決まっており、ファイナリスト(上位12人)に空席が一つ生まれることになる。日本クラス別の75kg以下級を制した村上勝英、70kg以下級で須江と吉岡に続く3位となった内野充、デビューから5戦全勝の勢いで日本選手権に挑む阿部ロイ、着実に成績を伸ばし8月のジャパンオープン選手権を制した白井大樹らが候補となるだろうか。昨年はファイナリスト入りを逃した佐藤茂男のカムバックにも期待したい。

女子フィジーク

2連覇中の澤田めぐみが優勝候補であるのは変わりない。還暦を迎えてもなおその体は衰え知らず、62歳となった今年も、日本クラス別ではトップにふさわしい姿を見せつけてきた。その一方で新勢力の台頭を心待ちにしているファンも多いだろう。

一番の注目株は、今年の「ミス東京」に輝いた荻島順子。2年半前はコンテストの登竜門「マッスルゲート」のステージに立っていた遅咲きのビキナーは、本格的な競技歴は3年目。その成長スピードは恐ろしい速さであり、日本クラス別では、昨年日本2位の清水恵理子を制して158cm以下級優勝を達成した。本人は「他人は気にせず、自分がやるべきことをコツコツ積み重ねていくだけです」と謙虚に語るが、打倒・澤田の筆頭と言って差し支えないところまできている。

もちろん、昨年3位の阪森香理も見逃せない。ボディフィットネスから転向2年目、日本クラス別では163cm以下級で澤田に次ぐ順位ではあったが、まだ成長の余地を残している印象はある。昨年6位の原田理香も、167.5cmの高身長で存在感を発揮し、表彰台を狙いところだろう。

また、昨年のファイナリストも50歳以上が大半を占める中、唯一20代で10位入賞を果たした藤原彩香も見逃せない存在。日本クラス別では荻島、清水、大澤直子(昨年5位)に4位と食らいついており、若さ故のポテンシャルの高さを見せてほしいところだ。

当日は、午前にフィットネスの日本一決定戦「JBBFフィットネス・グランド・チャンピオンシップス」が行なわれ、14時半より開会の予定となっている。すでにチケットは完売となっているが、「応援.TV」にてライブ配信が予定されている。

文・写真/木村雄大