空手日本代表のエースは現役女子高生。規格外の強さを支えるトレーニングとは?




10月14-15日、東京体育館で世界最大規模のフルコンタクト空手団体・新極真会の「第13回全世界空手道選手権大会」が開催される。4年に一度、世界103の国と地域から選抜された強豪選手が体重無差別で最強を決するこの大会の女子部門(組手)で、優勝候補の筆頭に名を挙げられているのが、鈴木未紘だ。

【フォト集】女子高生エース・鈴木未紘の強さを支えるトレーニング

184cmの長身を活かした組手で昨年9月の「第7回全世界ウエイト制空手道選手権大会」重量級を制したブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア)や、同3位のイヴァンカ・ポポヴァ(ブルガリア)、全日本大会3連覇を誇る久保田千尋など、歴戦の猛者がひしめくトーナメントの中で、初出場の18歳はなぜ優勝候補の筆頭と目されているのか。

第7回世界ウエイト制大会重量級を制し、第13回世界大会でも鈴木の最大のライバルとなりそうなブリジタ・グスタイタイテ

第8回世界大会チャンピオン・鈴木国博支部長の長女として生を受けた鈴木は、幼少期から規格外の強さを誇った。同年代の日本一決定戦である「カラテドリームフェスティバル」では幼年から優勝を重ね、出場12回中11回の優勝と圧倒的な成績を誇っている。高校生となり鳴り物入りで一般部へ参入すると、第53回全日本大会で準優勝を飾り、第54回大会では史上最年少タイ記録となる17歳の若さで無差別級日本一の座に輝いた。

昨年12月に行なわれた第54回全日本大会では決勝で久保田千尋に1年前のリベンジをはたし、17歳で日本の頂点に立った
鈴木を支える父の鈴木国博支部長、母の鈴木美佳子指導員

この結果を受けて第13回世界大会日本代表の女子主将(組手)に任命された鈴木は、「4年前に(緑)朱里先輩が奪還した王座を守るのが私の使命」と、日本が男女ダブル優勝をはたした第12回世界大会の再現を誓う。世界大会最年少記録となる18歳での優勝や親子世界チャンピオンなどさまざまな記録がかかる中、鈴木は今大会へ向けて週6日、1日2~3回の稽古やトレーニングを積んできた。彼女の爆発的な強さを支えるトレーニングを紹介する(次のページで紹介するのは夕方から行なう約3時間の稽古メニューの一例)。

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