【女子準々決勝戦】
A&Bブロック:野邑心菜を下し勢いに乗る網川来夢は、この日もブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア)を相手に中段突きと得意のヒザ蹴りで真っ向勝負を展開。最終延長にまでもつれこむ接戦となったが、最後まで気持ちを切らさなかった網川が死闘を制し3-0で世界ウエイト制大会重量級王者に土をつけた。
全九州大会決勝戦の再戦となった藤原桃萌と漢藍理の一戦は、準々決勝第1試合と同じく一進一退の攻防に。明確な差はつかなかったものの、つねに下突きを出し続けた藤原が最終延長5-0で漢を振り切った。
C&Dブロック:目代結菜がゼロ距離での突きの打ち合いを制し、第53回全日本大会の3位決定戦で敗れている水谷恋に本戦4-0で勝利。これにより組手女子は新極真会のベスト4独占が確定した。
冨村日花と鈴木未紘の新世代対決は、予想に反して足を止めての打ち合いに。的確に突きをまとめた鈴木が、本戦4-0で準決勝行きの切符を勝ち取った。
【女子準決勝戦】
準決勝第1試合は、網川来夢と藤原桃萌の同門対決となった。気持ちの入った死闘は最終延長でも決着がつかず、勝負の行方は体重判定に(本戦0-0、延長0-0、最終延長1-0)。網川が63.4㎏、藤原が72.5㎏と両者の間に8㎏以上の差が認められたため、網川が決勝戦へと駒を進めた。
続く第2試合は目代結菜の突きと蹴りのコンビネーションを、鈴木がヒザ蹴りで巧みに分断。本戦は0-0となったが、延長終盤に下段廻し蹴りを連発で突き刺した鈴木が3-0で逃げ切った。
【女子3位決定戦】
藤原桃萌と目代結菜の3位決定戦は、序盤から体重の乗った突きをお互いが打ち合う展開に。時おり藤原が下段廻し蹴りを、目代がヒザ蹴りを放つが均衡は崩れず本戦は1-0のドローに。延長戦も本戦と似た展開となったが、目代が序盤から突きを連打。藤原も最後まで手を出し続けたが、目代が延長4-0で3位入賞を決めた。
【女子決勝戦】
女子決勝戦は最終ゼッケンの鈴木未紘と、リザーブからの出発ながら並みいる強豪を驚異の粘りで退けてきた網川来夢のマッチアップとなった。試合は序盤からゼロ距離での突きの打ち合いに。鈴木が下段廻し蹴りでアクセントをつければ、網川も内股へのヒザ蹴りで呼応する。一進一退の攻防が続き、本戦は鈴木側の1-0でドローとなった。
延長戦も掛け値なしの真っ向勝負となったが、鈴木の重い突きで徐々に形勢が変化。鈴木が延長5-0で世界の頂点に立った。試合後のインタビューでは「いろんなことを犠牲にして、たくさんの方々の支えでこうして優勝することができました。私は新極真会に勇気を与えられてきました。今後は私が勇気を与えられるような選手になりたいと思います」と、周囲への感謝と世界平和への思いを口にした。