「80歳、90歳になっても腰を振れるように」【ミドルエイジの挑戦/レイザーラモンHG #1】




「肩が上がらんかったら僕はギャグができなくなる」

――メニューは毎日変わるのですか。

「毎日違うメニューです。それが飽きない秘訣かもしれません。トレーニングってひとりで黙々とやっていると結構マンネリ化して、夫婦の倦怠期と一緒で盛り上がらなくなってくるんですよね。なので、ウエイトトレーニング時代はYouTubeとか雑誌とかから新しい情報を拾ってきて実践していたんですけど、今行っているジムは毎日違うメニューなのでマンネリ化しないんです。それに、10人~15人くらいで『よーいドン』で同時にスタートするので、競争心も煽られますよね。この人はこのくらいやっているから自分も負けないようにがんばろう、みたいな。それこそ50歳とか60歳手前でバリバリやられている方とかもいらっしゃるので、そういう方々を見てがんばらなあかんなと思ったり。ひとりじゃないという部分は大きいと思います」

――HGさんでも「今日はジムに行きたくないな」と感じる日はあるんですか。

「それは全然ありますよ。行ったら勝ちなんですけどね。それで言えば、たとえば先ほどお話ししたスナッチというトレーニングは技術がいるので難しいんです。週1回どこかにそれが入ってくるんですけど、そこを逃したら翌週までできないんです。遅れをとってしまうのが嫌というのも毎日ジムに行く原動力かもしれないですね。あとはルーティン化ですよね。子どもを送ってそのままジムに行くというのが生活の中に組み込まれているので」

――体を鍛えるメリットは何だと思いますか。

「ボディメイクは自己満足のところもありますけど、体を動かすことで血行もよくなりますし、関節の動きもよくなりますよね。僕、肩こりって一切経験したことがないんです。それは肩甲骨のストレッチとか、肩甲骨を動かすトレーニングを意識してやっているからだと思います。腰は職業病で痛めることはありますけど、それを補うトレーニングもやりますし、腰に負担をかけないための知識もありますからね。腰が痛いとか首が痛いとか肩が上がらんとかって話は芸人さんの間でもよく聞くんですけど、それってすごいストレスじゃないですか。そもそも、肩が上がらんかったら僕はギャグができなくなるので」

――たしかに死活問題ですね。

「そうなんですよ。漫才のネタも結構動くネタなので。そういう意味では、僕の場合は体調もよくなり芸にも活かされるというメリットがあると思います。今のところは体力が落ちた実感はないですし、調子が悪いなと思うこともないんですよね」

◆筋肉は嘘をつかない