2/10(土)カルッツかわさきにて『マッスルコンテスト東京』が開催された。ボディコンテストのみならず、会場ではフィットネス用品ブースの設置や各種イベントが開催されて盛り上がりを見せた。
ここではコンテストと併催された第2回マッスルコンテストカップ・ストリクトカールチャレンジにスポットを当てる。頭から骨盤までを壁にぴったりとつけ、反動を使わずに両腕でバーベルを拳上するストリクトカールで純粋に腕力を競う戦いだ。
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大会にはウエイトリフター、空手家、アームレスラー、コンテスト選手など競技の壁を越えた力自慢が集い、和気あいあいとした雰囲気の中で競技が進行した。男女体重別の階級分けに加えて、1対1で時間内にカールできた回数を競う『バトルオブバイセップス』も行なわれ会場の熱気が上昇した。
東京2020オリンピック日本代表のウエイトリフター・山本俊樹、2005年のアームレスリング世界王者の山田よう子、2023年に世界を制したアームレスラーの竹中絢音、女子フィジーク日本一・荻島順子をはじめ、各競技の一線級で活躍する選手たちが勢揃い。試技は3回に分けて行なわれ、設定した重量をクリアできた者、できなかった者など三者三様の思いを胸に大会は進行した。
今大会を主催したのは、日本ストリクトカール連盟の理事長であり、月刊ボディビルディングの編集長を務める鎌田勉氏だ。かつてストリクトカールで世界大会を目指していたという鎌田氏だが、コロナ禍により挑戦がとん挫したことをきっかけに、日本での大会開催を決めたと振り返る。
2023年からスタートしたマッスルコンテストカップの開催は2回目、鎌田氏はストリクトカールの魅力について「誰でも簡単にできる点だと思います。特別な器具も減量もポージングもいらないですからね。大会の運営としては何よりも楽しさを目指してやっています」と語ってくれた。
その言葉の通り、初対面の選手同士も競技を通じて交流し、大会を楽しむ様子が印象的であった。とくに女子の部で頭ひとつ抜けた46kgを上げた竹中には大きな歓声が上がり、専門競技に関係なく笑顔でコミュニケーションを取り合い、最後は全員で1枚の写真に収まった様子が印象的であった。
この競技をきっかけに「筋トレの普及に貢献できれば」とビジョンを語る鎌田氏。誰でも挑戦できる力比べ『ストリクトカール』の今後に注目したい。
取材・文・写真/森本雄大