「競技はひとりではできない」222.5kg拳上の軽量級戦士・平川湧季、自己ベスト更新の原動力は周囲の支え




東京・ベルサール飯田橋ファーストにて『第36回全日本ベンチプレス選手権大会』が開催された(2/17~2/18)。今大会は専用のベンチプレスシャツを着用して行なうフルギアベンチプレスの全国大会であり、東京での開催は約8年ぶりとなった。

そんな中で大きな活躍を見せたのが、昨年の同大会においてジュニア男子59kg級優勝、一般男子59kg級2位の成績を持つ平川湧季さんだ。今大会では自己ベストを大きく更新する222.5kgを拳上し、男子59kg級(一般・JR)で見事に優勝。大会を通じて1名が選ばれる文部科学大臣杯最優秀選手にも選出された。そんな彼を直撃し、大会後の思いを聞いた。

【フォト&リザルト】第36回全日本ベンチプレス選手権Day2ダイジェスト

――大記録を達成しましたが、率直なお気持ちはいかがですか。

「練習でも成功できなかった重量で自己ベストを更新できて、今回のような結果を残すことができたのでとてもうれしいです」

――記録を更新できた要因はどこにあると思いますか。

「いろいろな人に支えてもらって、今回の記録を出すことができたと思います。今回使ったベンチシャツも大会3週間前に着始めたり、だいぶ急ピッチの調整だったんですけど、無茶な挑戦をサポートしてくれました。競技はひとりではできないと感じましたし、本当に感謝ですね」

――平川選手は今までも軽量級でトップ戦線を走ってきましたね。

「去年は全日本選手権の後に世界選手権に行って、ジュニアの59kg級で優勝することができました。ただその後、9月のアジア選手権に同階級で出たんですけど、鎖骨を痛めていて150kgまでしか挙げられなかったんです。今回はケガを治して、第3試技までやり切ることができたのでホッとしています」

――今後の目標はどこを見据えていますか。

「次は5、6月にある世界大会に一般のフルギアで出るので、優勝を目指してがんばります」

取材・文・写真/森本雄大