東京・ベルサール飯田橋ファーストにて『第36回全日本ベンチプレス選手権大会』が開催された(2/17~2/18)。今大会は専用のベンチプレスシャツを着用して行なうフルギアベンチプレスの全国大会であり、東京での開催は約8年ぶりとなった。
そんな大会初日、一番初めの試技となった女子47㎏級において、準優勝を勝ち取ったのが宮崎優花・26歳だ。北海道から大会に臨んだ彼女は、150cmと小柄ながら高重量を挙げる軽量級期待のホープである。今大会でも自己ベストを更新し、波に乗る彼女に大会後の思いを聞いた。
【フォト&リザルト】白熱の第36回全日本ベンチプレス選手権・初日ハイライト
――大会を終えて率直にお気持ちはいかがですか。
「安心したの一言ですね。第一試技が85kg、第二試技が92.5kg、第三試技が100kgをすべて成功できて、自己ベストも更新できたのでやりきったと思います」
――小柄な体格で100kgを挙げるパワーに驚きでした。
「ありがとうございます。今回はフルギアベンチプレスの大会でしたが、いつもはノーギアのベンチプレスの大会に出ることが多いんです。そちらはだいたい6~7年くらいやっているので、ノーギアの経験が今回も力になってくれたかなと思います」
――普段のトレーニングはどういったことに取り組んでいますか?
「私はシングルベンチが専門なので、高重量を挙げるためにひたすらベンチプレスしかしていないです。筋肉を大きくするためのトレーニングと違って、効かせないことを意識していますね。ブリッジを組んだり肩甲骨を下制させるとか…。ベンチプレス競技は細かい技術がたくさんあるので、そこを突き詰めるようにしています」
――そもそもベンチプレス競技を始めたきっかけは?
「私は地元の北海道にある『BURST LIMIT(バーストリミット)』というパワーリフティング系のジムに勤めているんですけど、最初にアルバイトで入ってから本当に流れで『みんなやっているからやろう』という感覚で始めました。そこからどっぷりハマった感じですね」
――どんなところに魅力を感じたのでしょうか。
「やっぱり重量を更新していった時に、今までの人生でなかったくらい『うれしい』『楽しい』といった気持ちを感じることができて、もっと更新したいという気持ちが強くなっていきました」
――最終的に挙げたい重量目標はありますか。
「ノーギアでは最終的に夢のまた夢かもしれないですが、120kg以上を挙げられるようになりたいです。軽量級では誰も触ったことのない重量に挑戦したいですね。フルギアに関しては始めて1~2年でまだまだ初心者なので、とりあえずは今持っている100kgという記録をだんだん更新していって、その先にまたいい重量が見えてくるのかなと思っています」
――最後に今後の目標を教えてください。
「世界ベンチプレス選手権で一番を獲りたい気持ちはずっとあるので、ノーギアでもフルギアでも世界大会優勝を必ず達成したいです」
取材・文/森本雄大