ジム滞在は4時間、全部位鍛えた高校時代 剛腕&太ももは『BLEACH』見て竹刀を握った剣道から【関西の若虎・本多虎之介#1】




2023年の全日本学生ボディビル選手権では5位と、悔しい思いで3回生の1年を終えた本多虎之介(大阪学院大学)。ラストイヤーを有終の美で終えるべく研鑽を積む彼の、ここまでのボディビル人生を追っていく。1回目は、トレーニングをはじめたきっかけから。

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自分めっちゃマッチョやん

――高校生のときにトレーニングをはじめたと聞きました。
「高校生の途中まで剣道をやっていたのですが、やめたと同時に運動もしなくなって、食べて寝るだけの生活になってめっちゃ太ったんです。ただ当時の顧問の先生はトレーニングが大好きな方で、『部活は引退しても、筋トレはかじっとけよ』みたいな感じで言ってくれたのがきっかけです」

――ちなみに剣道部に入った理由は?
「めっちゃ中二病みたいな感じなんですけど、アニメの『BLEACH』が好きで、刀で戦う姿を見ていて自分も竹刀を握ってみたくなったんです。実際やってみたらおもしろかったですね。剣道って前腕をかなり使いますし、フットワークも必要だから太ももやふくらはぎも鍛えられるんです。だから、ボディビルをはじめたときからこのあたりはある程度鍛えられていて、比較的大きかったと思います」

――ダイエット目的のトレーニングと、今のトレーニングではやはり内容は違いますか。
「ダイエット目的とはいえ、割と最初から本格的な無酸素運動からやっていましたよ。でも、最初はもうセットの組み方はめちゃくちゃ。1 回のトレーニングで全身を回す感じで、ジムの滞在時間が4 時間とかでした(笑)」

――そこから、ボディビルをやってみようと思ったのは?
「通っていたジムのスタッフがボディビルをやってる方で、メニューの組み方とか、食事とかを教えてもらうようになって目指すようになりました。もともとダイエット目的ではじめたので、やっていくうちに体もどんどん絞れていって、すぐに腹筋がうっすら見えてくるじゃないですか。それだけで、筋トレめっちゃ楽しいな、自分めっちゃマッチョやんみたいな感じで、調子乗ってましたね(笑)」

――2019年の2年生のときに、全高校生男子ボディビル選手権で大会デビューでした。
「高校生でマッチョなやつが他にもこんなにおるんだなと。緊張する余裕がないぐらい減量で追い込まれていましたけど、けっこう気持ち良くポージングができて、楽しくステージに立てたのは覚えています。大会で知り合った友達とは仲良くなり、SNSで今でもつながっていて、筋トレの情報とかを話すようになりました」

――ポージングは思うようにできましたか?
「めちゃくちゃ難しかったですね。当時はフィジークがかなり流行し出した頃で、どちらかといえばフィジークのポージング練習のほうをよくやっていました。高校生最後の3年生の年の大会も楽しみにしていたのですが、コロナ禍で中止になってしまって…トレーニングは続けていきたいなと思いつつも、やっぱり凹みましたね」

――モチベーションはやはり落ちてしまった?
「ただ、逆にポジティブに考える自分もいて。この期間はもう自分の成長機会にして、翌年以降の大会に向けたトレーニングをやっていこうと切り替えていました。その結果、大学の1回生のときの全日本学生ボディビル選手権では8位と、けっこう良い結果につながったんじゃないかと思います」

(続く)

【PROFILE】
本多虎之介(ほんだ・とらのすけ)
2003年1月28日生まれ。中学、高校と剣道に勤しみ、ダイエット目的でトレーニングをはじめ、大阪産業大学附属高校の2年時に「全国高校生ボディビル選手権大会」でボディビルデビュー(15位)。大阪学院大学に進学し、全日本学生ボディビル選手権では、1回生時(2021年)に8位、2回生時(2022年)に3位、3回生時(2023年)に5位。その他、2022年の西日本学生ボディビル選手権・フィジーク選手権で優勝。2023年の全日本学生ボディビルオープン選手権・フィジークオープン選手権で準優勝。

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