今年の全日本学生ボディビル選手権の優勝候補と言って間違いないのは、大阪学院大学4年の本多虎之介だ。インタビュー第1回では、トレーニングをはじめた頃を振り返ってもらいながら、彼の歩みを辿っていった。今回のテーマは、大学デビュー戦や自身のキャラクターについて。彼の大阪人らしい面を探っていく。
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【動画】大阪人らしいイケメン・本多虎之介。インタビューで語った学ボ制覇への思い
減量はつらいけど、やめたいと思ったことはない
――2021年に大学生になり学生ボディビル選手権、通称「学ボ」デビュー。いきなり8位入賞で、「すごい1年生が出てきた」と思ったのを覚えています。
「ありがとうございます。あのときは初めての学ボということもあり、とりあえず絞り込まなあかんていう思いが強かったです。結果として8位でまぁまぁ良かったんですけど、カロリーを削りすぎて、減量していてけっこうメンタルがやられてましたね」
――ただ、ステージ上では楽しそうでしたよ。
「あの年はまだコロナ禍で、学ボの名物の“掛け声”も禁止で会場が静かではあったんですけど、舞台裏でいろんな先輩方と喋る機会も多くて、ステージ上でもめちゃくちゃ楽しかったのを覚えています」
――ボディビルダーには減量の辛さは必ずついてくるもの。きつくてやめたいなど、思ったことはありませんか?
「ボディビルをやめたいと思ったことは一度もないですね。もちろん減量の終盤は精神的に辛いなと思うことはあるし、人前でも元気にしゃべれなくなるときとかもあるんですけど…。やっぱり、トレーニングが好きなので。ジムに行く前は『今日はシンドいな』って思っても、いざやってると楽しなってくるんです。やっぱり自分、ガチでトレーニング好きなんやなってそのとき思います」
――選手同士のつながりが広がるのも、学生大会だからこそ。
「そうですね。普段は大阪でその周辺に友達はいますが、ありがたいことに全国大会にも出させていただいて東京に行くと、関東はもちろん九州や北海道とかからも自分と同じように筋トレしている同世代の選手が集まってくるので。そこでSNSをフォローしあって、普段から連絡をとるようになりました」
昔からアホでヤンチャ
――少し話は変わりますが、自分はどんな性格だと思いますか?
「なんやろ……一言で言ったら、マジでアホっすね(笑)」
――それはどんなところが?
「『アホやな』って周りからめっちゃ言われますし、自分めっちゃ子どもなんで、思ったことをすぐ言っちゃうんです。親父もめっちゃアホで、その血が濃いんかもしれないですね。昔からしょうもないことをするのが好きで、けっこう怒られたり。小学校のときとか、ホンマにしょうもないことですけど、授業中に前の席の友達に“消しカス”を投げたりとかして遊んでました」
――アホっていうのは、関西人にとってある種の誉め言葉のようなものと聞いたことがあるので、褒められながら育ってきたということにしましょう(笑)。ちなみに子どものときに好きだったものは?
「トミカが好きで、めっちゃ集めてましたね。親父が車好きで、それも血を継いでるんだと思います。昔は、車はめちゃくちゃ詳しかったですけど今はもうわからんくなってしまいましたね」
――剣道をやっていたと前回うかがいましたが、他にスポーツは?
「いろいろとスポーツをやってて、空手とかスイミングもやってました。アホなこともしてたんですけど、実は習い事もいろいろやってて。運動が好きだったから、小学校のときはドッジボールも好きでよくやってました」
――剣道もそうですが、そうやっていろいろなスポーツをやってきたこと、加えて“アホ”なことを楽しんできたことが、いま素直にトレーニングを楽しんだり、身体づくりにもつながっているんじゃないかと感じます。
「かもしれないですね。母はピアノとかをやっていたらしいんですけど、親父は野球やってた影響か、割と昔から筋肉質ではあったので、それがボディビルに生きている感じはあると思います」
――ちなみに、今はボディビル以外に好きなことはありますか?
「お風呂とか、サウナ好きでよう行ってます。そこでも友達と行って、どっちが粘れるかみたいな、相変わらずしょうもないこともするんですけど(笑)。あと観光も好きです。最近だと京都に行きました。祇園のあたりをぶらぶらしてお寺とか見ながら、おいしいもんを食べ歩くのはめっちゃ楽しかったです」
(続き)
取材・文・写真/木村雄大
【PROFILE】
本多虎之介(ほんだ・とらのすけ)
2003年1月28日生まれ。中学、高校と剣道に勤しみ、ダイエット目的でトレーニングをはじめ、大阪産業大学附属高校の2年時に「全国高校生ボディビル選手権大会」でボディビルデビュー(15位)。大阪学院大学に進学し、全日本学生ボディビル選手権では、1回生時(2021年)に8位、2回生時(2022年)に3位、3回生時(2023年)に5位。その他、2022年の西日本学生ボディビル選手権・フィジーク選手権で優勝。2023年の全日本学生ボディビルオープン選手権・フィジークオープン選手権で準優勝。
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