煌びやかなビキニを身にまとい、フィットネス競技で活躍する小池星蓮(17歳)。2023年7月には、23歳以下のフィットネス競技の日本一決定戦『オールジャパン・ジュニア・フィットネス・チャンピオンシップス』で準優勝。さらには高校2年生の最年少にして身長別の日本一を決める『オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス』に出場し、テレビ番組でも取り上げられるなど、美ボディ界のニューヒロインとして注目を集めている。
ステージを離れれば、制服がよく似合う現役の高校3年生。競技歴は今年で2年目と、まだまだ自身の変化を噛みしめている最中だ。インタビュー初回では、競技を始めてからの激動の日々を振り返ってもらった。
ジュニア選手権は優勝を目指す
――昨シーズンは大活躍でしたね。
「ありがとうございます。ジュニア選手権の2位は悔しくて涙が止まりませんでしたけど、その後のオールジャパン選手権にも挑戦できて、とてもいい経験になりました。大会を通して自分にプレッシャーをかけすぎてしまっていたので、これからはメンタルも大切にしたいですね」
――勝負にこだわりすぎたということですか?
「順位を気にしすぎました。気持ちばかりが先に行ってしまって、落ち着けなかった感じです。とくにジュニア選手権は『優勝しなきゃ』と考えすぎてしまっていました。体づくりでやれるだけのことはやっていたので、ちょっともったいなかったかなと思います」
――ジュニア選手権の表彰式では涙を流していたのが印象的でした。
「舞台が終わって、あとは表彰式を待つだけになってから、まだ呼ばれていないのに舞台裏で涙が止まらなくて。順位が決まるのが怖かったですね。いろいろなものが込み上げてきました」
――悔しさが残る結果だったということですが、その後は最年少でオールジャパン選手権への出場をはたしました。
「正直、ジュニア選手権が終わってから気持ちが切れてしまって、オールジャパン選手権の時は体重が1~2kg増えて絞りきれないまま出てしまいました。それでも、初めての大舞台でトップ選手の方々と並べるということで、『とにかく楽しもう!』と思いきって出ました」
――その気持ちをつくれたことが結果的によかったのでしょうか。
「そうですね。純粋に楽しめた感じがします。ピックアップ審査で落ちてしまいましたが、写真を見返したら楽しそうにステージに立っている感じがしました」
――コンテストデビューは、2023 年2月の『マッスルゲート兵庫大会』(レギンス着用のウーマンズレギンス部門)でした。振り返ってみて、どうですか。
「その時はまだ本格的にトレーニングもしていなくて、知識もない状態で右も左もわからなかったです。でも、やっぱり舞台上でニコニコ笑ったりするのが楽しかったなと思います。ビキニフィットネスとしては、同じ年の7月に兵庫で開催されたJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催の兵庫県ビキニフィットネスオープン大会がデビュー戦でした。出場が私ひとりだったのでジュニアで優勝できましたが、プレッシャーをすごく感じた大会でした」
――デビューシーズンを終えて、学校の友だちからの反応はどうでしたか?
「夏は異様に黒かったと言われました(笑)。9月のオールジャパン選手権に出た時にカラーリングをして、その次の日がすぐ学校だったんですよ。カラーリングを落としきれなくて、顔だけ白くて体はめっちゃ黒いまま学校に行ったことがあります」
――カラーリングのトラブルは選手あるあるですね。
「そうなんです。制服で白のポロシャツを着ていたんですけど、カラーリングが染みて黒くなっちゃって困りました(笑)」
――初めての減量はどうでしたか?
「シーズン中に家族とか友だちが普通の食事をしていたりすると羨ましかったですけど、お母さんが食事のサポートをしてくれたので助かりました。メンタル的に食事が一番しんどかったですね。自分でもよくやったなと思います」
――今年の目標はどのように考えていますか。
「ジュニア選手権は、もちろん優勝を目指していきます。今年は不安やプレッシャーに勝ちたいですね。オールジャパン選手権に出場できたら、今年もまだ胸を借りるつもりで順位のことは考えず思いっきりいきます。欲を言えばさらに、階級無差別の『フィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス』にも挑戦したいですね」
――では、あらためて今シーズンへの意気込みをお願いします。
「競技歴も2年目になるので、去年よりは要領がわかったところも出てくると思います。去年は自分で自分を潰してしまうところがあったので、今年は無理せず自分を勇気づけながらがんばっていきたいです」
(第2回に続く)