昼食は毎日「コンビニのおにぎり」手軽で低コストですが、栄養不足にならないか心配です




ランチに時間をかけたくないという理由で、コンビニ食を選ぶ人は多いでしょう。ただ、栄養バランスを考えないとパフォーマンスが落ちてしまうことも……。今回も管理栄養士の山田賢児さんに解説していただきます。

ゴハンばかり食べてしまうという人は実際に多いと思います。

とくに忙しい社会人は、時間を節約するためにコンビニの手軽な食品で済ませたくなるのもわかります。コストを抑える意味でも、おにぎりは都合のいい食品と言えるかもしれません。

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そのぶん朝食や夕食で他の栄養素を補えていればいいかもしれませんが、できれば毎食でバランスを考えた栄養摂取をしたいところですね。流通量が不足し、おかずが貴重だった昔ならともかく、食材の選択肢が豊富な現代においては健康増進のための食事を心がけることが大切だと思います。

もちろん、おにぎり自体がNGというわけではありません。ただ、いわゆる銀シャリ(白めし)と塩だけというおにぎりが日課になってしまうのは避けたほうがいいでしょう。白米は玄米などのようにビタミンやミネラル、食物繊維なども含んでいません。ですから、どうしても時間がなくておにぎりになってしまう場合でも、中に入っている具をしっかり考えるようにしましょう。

タンパク質が不足していると思ったら、肉や魚の入ったおにぎり。ビタミンやミネラルが摂れていないと感じたら、野菜や昆布、ゴマの入ったおにぎり。これだけでは十分とは言えませんが、少なくともそういう意識を持っていれば、長い目でみると栄養バランスが乱れにくくなると思われます。

私自身、お金がなかった若い頃に「バター醤油ライス」だけで3日間を過ごしたことがありました。たしかにお金はかかりませんでしたが、3日目にもなると体調が非常に悪くなり、精神的にもソワソワして集中力を欠いたり、神経が過敏になったりもしました。そうした苦い経験からも、栄養バランスの大切さを痛感しました。

炭水化物が体内でエネルギーになるためには、ビタミンB1が必要です。これが不足すると神経的な症状も増えてくるようです。この点においてもゴハンだけでは不十分と言えるでしょう。

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私は現在も自炊をすることは多いですが、ゴハンを炊く時には玄米を混ぜたり、ビタミンやミネラルを含んだサプリ米を入れたりしています。そうして「ゴハンのレベルを上げる」ようにすると、体調が悪い時などに効果があると実感しています。ユーザーの皆さんも、ぜひ試してみてください。そのようなゴハンを自宅で炊き、おにぎりにして学校や職場に持って行くようにすれば栄養バランスの問題も多少解決されるかもしれません。

また、コンビニには肉類や魚類、多彩な缶詰など、安価で入手できて手軽に食べられる商品もたくさんあります。おにぎりだけではなく、そうした商品を1~2品追加することもオススメします。それによって学業や仕事のパフォーマンスが高まる可能性もあるでしょう。

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