2023年に創部し、学生ボディビル界に風穴を開ける存在として期待がかかる、鹿屋体育大学。現在の部をつくり上げた初代メンバーを中心に話を聞き、彼らの取り組みを探っていく。今回は、ボディビルとフィジークの二刀流、今年のジュニア選手権での活躍にも期待がかかる島袋昂大さんが登場(インタビュー内容は2025年1月時点のもの)。
――バーベルクラブの中では主務という立場とのことですが、どういった役割を。
「主将の宮本君が部の顔として先頭に立ちながら、自分は部の運営のサポートに回るというか、裏方みたいな存在ですね。主将に頼ってしまうことも多いのですが、例えばトレーニングの活動スケジュールを皆で意見を出し合って決めるとなった際には、ファシリテーターとして、会話をまとめる役割を担っています」
――自分はどういったキャラクターだと思いますか?
「そうですね…“真面目風なポンコツキャラ”ですかね(笑)。おちゃらけるのは好きなんですけど、そのぶんカッコつけたようなInstagramでも見せ方は苦手なので、部のSNSでも素のままの自分が出しながら投稿していくことが多いですね」
――バーベルクラブの部員は個性豊かだと、主将の宮本さんもおっしゃっていました。島袋さんからはどう見えていますか?
「すごく計画性を持ってトレーニングに取り組む宇地原君のようなキャラクターもいたり、宮本君のような、とにかくがむしゃらで、何も考えていないようで一番楽しんでいるような存在もいたり。宮本君が言うように、本当に個性豊かな集団です。でも、基本的に根っこは真面目な感じの人が多い気がします」

――島袋さんは、トレーニングに対してどういう取り組み方をしていますか?
「自分もどちらかといったら、『着実に』という感じです。昔のボディビルダーのようにとにかく重量を重視したり、ネジを外したようなトレーニングをしたりは、自分はできません。なので、もちろん重量は求めつつも、『少しずつ成長できていったらいいな』っていうようなイメージを持って取り組んでいます。たぶん、すごくオーソドックスなトレーニングじゃないかと思います」
――沖縄出身の島袋さんですが、この鹿屋体育大学に進んだ理由は?
「福岡にあるスポーツトレーナーになるための専門学校に通い、アスレティックトレーナーの資格を取得しました。もともとトレーニングが好きでそういう道を選んだこともあり、 もう少し運動のことを学びたいと思って3年生から編入しました」
――その流れでバーベルクラブに入部し、競技にも取り組むように。
「ボディビルダーのInstagramやYouTubeをよく見ていたので、これを機に自分も挑戦してみたいなと思い、大会に出ることにしました。昨年は、九州学生フィジークと全日本学生オープンフィジークで優勝、九州学生ボディビルで宮本君に次いで準優勝という結果でした。また今年も大会に挑戦したいと思います」
――今年も出場するんですね。
「はい、今は4年生なのですが、もう1年、科目等履修生として教員免許所取得のために大学に残ることになります。今年は、全日本ジュニアボディビル選手での入賞を目指して研鑽を積みたいと思っています」
――最後に、トレーニングの魅力を教えてください。
「トレーニング後のストレスが吹き飛んだような爽快感ですね。あとは、少しずつ自分が成長しているのを確実に感じられる点にあると思います。トレーニングによって筋肉はもちろんですが、トレーニング以外の面でも成長を感じられる気がするので、楽しんで続けていくことができています」