血管バリバリの丸太脚!「脚男」と称された重量級最強格のトップビルダー~佐藤茂男【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2021年日本11位の佐藤茂男選手です。

【フォト&ムービー】この男が“脚男”と呼ばれる所以

世界マスターズ優勝を目指す最強の50代

佐藤選手の特徴は、なんと言ってもその極太の下半身です。大腿四頭筋だけでなく、ハムストリングスや大臀筋等、下半身の全ての筋肉が余すことなく発達しており、とんでもない重厚感を生み出しています。四頭筋は、サイズもさることながら、現役最強である刈川啓志郎選手にも劣らないカットの深さも魅力で、加えて内転筋に走るぶっとい血管がその迫力をさらに引き立てています。上半身についても非常にバルキーな体をされており、ボディビル的な「重み」は日本屈指です。ただ、ウエストの太さや背中の広がりが弱点となっており、近年のプロポーションブームにおいてはやや不利な選手と言えるかもしれません。

身長は169.5cmと、JBBFの選手としては標準的ですが、仕上がり体重は驚異の85kg!身長換算での筋肉量で言えば、日本でも指折りの重量級ビルダーであることは間違いないでしょう。そんな重厚感満載の肉体を持つ佐藤選手ですが、フリーポーズでのトランジション(ポーズ間の移行動作)は非常に滑らかで、ポージングも丁寧です。規定ポーズでの迫力あるステージングとは違った一面を見せてくれるのも彼ならではかもしれません。

日本選手権においては、2013年からファイナリスト入りを果たしており、2016年まで常連として活躍していました。ところが、2017年以降は後続のレベルが底上げされたこともあって、中々TOP12には入れない状況が続きました。それでも、佐藤選手は地道な努力を続け、2021年には5年振りにファイナリスト返り咲きを果たしたのです。決して諦めないその姿に胸を打たれた人は多かったでしょう。

今回は、佐藤茂男選手についてお話しさせていただきました。昨年には、総勢165名という過去最多の出場人数となった日本マスターズにおいて全階級総合優勝を成し遂げ、元ファイナリストの貫禄を見せつけた佐藤選手。世界マスターズ優勝を目標に掲げている日本最強の50代が先日のアジア大会優勝に続き、今後どのような活躍を見せてくれるのか、非常に楽しみですね。

次回は日本クラシックフィジークの象徴「歩くギリシャ彫刻」についてお話しします。お楽しみに!

▶次ページ:佐藤選手のステージフォト&ムービー

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