2026年の高校生No.1を決するJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)のボディビル全国大会「第21回全国高校生男子ボディビル選手権大会」が8月16日に京都テルサで開催された。
「正直、ビックリの気持ちが大きくて。自分の身体が今どれくらいのレベルなのかは大会に出るまでわからなかったので、まさか優勝できるほどだとは。もちろん優勝したいと思っていましたが、衝撃が大きくて、今はあまり実感できていない感じです」
そう話すのは、170cm以下級を制し、階級王者同士のオーバーオール戦も制した青山昊世(あおやま・こうせい/千葉県立松戸南高校3年)だ。小学校時代に水泳の補助トレーニングとして筋トレをはじめ、高校生になってからジムに加入。「ジムの知人に相談することはありますが、基本的に誰かに教えてもらうわけでもなく、YouTubeの動画などを参考しながら試行錯誤しています」と、まさに現代の若手選手らしい取り組みでこの大会に挑んだ。
未完成ながら、この年代の身体としては十分すぎるボディで掴んだ優勝。だが、「ベンチプレスの重量は80kgくらいです」と言うように重さを追求するのではなく、着実に積み上げた成果だと話す。
「ド派手なことは全然していないです。時間が短すぎてもダメだけど、長すぎてもちょっと時間がもったいないので、トレーニングの質にこだわって。しっかりと筋肉に重さを乗せながら、できる重量でなるべく重いものを持つ。セット数もボリュームも多すぎず少なすぎず、強度を大事にやってきました」
高校生の大会となれば、より大きく見せようとポージングの粗さが目立つ選手も多いのが例年の傾向。だが、良い意味で彼には高校生らしさは見えず、基本に忠実にしっかりと自分の良さを見せることに注力していたように見えた。
「相澤隼人選手のYouTubeの動画や、JBBFが公開している刈川啓志郎選手と鈴木雅さんが出ている規定ポーズの動画を参考にしましたね。そこで勉強して、どうやったらより良く、より大きく見えるのかを意識しながら、自分の身体に適合するように少しアレンジして」
来年からは、より強豪選手が集まるジュニア(23歳以下)の大会が主戦場になる。
「まずは、ベンチプレス100kgを挙げられるようになりたいです(笑)。食べ過ぎて太らないようにしながらもしっかり増量して、来年のジュニアで結果を残せるように。いきなり優勝とは言わないですが、なんとか良いコンディションにもっていって、ファイナリストに残れるような身体づくりを目指したいと思います」
優勝の興奮は感じつつも、まるでベテラン選手のような落ち着きで言葉を紡ぎ出し、謙虚に冷静に語った青山。良くも悪くも刺々しい選手が集まるジュニアの中で、王道を突き進む彼が1年後にどんな姿を見せてくれるのか、今から楽しみだ。
文・写真/木村雄大


