225キロの巨体が調理場からはみ出す!? 日本人最重量レスラー・浜亮太、うどん店主との二刀流人生




プロレス解説者の柴田惣一さんが取材した「プロレスのアレコレ」を紹介する「柴田惣一のよもやま話」。「超巨体」後編は最重量日本人レスラー「二刀流」浜亮太をピックアップです。

浜亮太

【写真】まさに超巨体 浜と曙の秘蔵フォト

世界一の体重を誇ったレスラーはふたり合わせて600キロを楽々超えた双子のマクガイヤー兄弟。ビリーとベニーは、黎明期の新日本プロレスに来日し、アントニオ猪木とも対戦していた。ストロングスタイルを掲げる新日本で、人気も集めたという意外な歴史を、前編ではお伝えした。

今回は日本人最重量レスラー、浜亮太のアレコレ。レスラーの汗対策でも登場してもらったが、225キロの体重は日本プロレス史上、最も重いレスラーとして語り継がれるはず。

大相撲からプロレス界に転身後、大日本プロレスを中心に暴れまわっている。現在は群馬県前橋市で「どすこいうどん浜ちゃん」も経営。うどん店主とレスラーの二刀流でがんばっている。

大相撲の八角部屋に入門し「濱」として初土俵を踏んだ。その後「北勝嵐」と改名し、東幕下6枚目まで出世。何度もケガに見舞われ引退した。

そして全日本プロレスに入団。当時の武藤敬司社長が同席して入団会見に臨むなど、体も期待も大きかった。ちなみに大相撲時代の体重は186キロだった。

27歳での転身で、武藤から「ゆっくりしていられないよ」とハッパをかけられたが、期待通り着々と成長。全日本道場での厳しい練習と並行し、大相撲時代の経験を活かして、ちゃんこ番を担当。連日のように、おいしいちゃんこをふるまい、掃除当番を免除されていた。

自ら腕を振るったちゃんこもあってか、短期間でのさらなる増量にも成功し200キロの大台を突破した。

08年11月3日のデビュー戦の舞台は大相撲とプロレスの聖地、両国国技館。しかも相手は大相撲の先輩、元横綱の曙だった。

曙

黒星発進となったが、スピード出世をはたす。09年のプロレス大賞で、曙との大相撲コンビ(SMOP)で最優秀タッグチーム賞と新人賞のダブル受賞。10年3月31日の両国国技館大会で三冠王者にも輝いた。デビュー1年4か月での三冠戴冠は史上最速記録であり、今でも破られていない。

その後、WRESTLE-1を経て大日本に移籍。21年にうどん店をオープンさせ、限定出場となったが、225キロの巨体からは想像もできないスピードで動き回り、対戦相手を圧殺している。

じつはその超巨体がうどん店の調理場からはみ出しかねず、ダイエットにも取り組んでいる。20キロ以上減量に成功したというが、いかんせん見た目にはよくわからない。浜本人が納得しているから良いのかもしれない。

移動はマクガイヤー兄弟同様に大変で、もっぱら自身で運転する車を利用している。大きな体を器用に運転席に収め、自在にハンドルを操る姿はなかなかのモノ。かなりの運転テクシックを持っている。

浜との酒席はお店選びが重要となる。階段は避けたいところ。上がってこられるのだが、その幅が狭いと苦労をかけてしまう。エレベーターも浜ひとりで乗ったほうが安心だ。重量制限をクリアできても、他の人が乗るスペースはあまりない。

車移動のため、アルコールを飲めない時でも、ニコニコと楽しんでいる。本人も周りも笑顔が絶えない浜会となる。

浜のデビュー戦の相手でタッグパートナーでもあった米国ハワイ州出身の元横綱・曙も203センチ、233キロと超巨体だった。

大相撲の第64代横綱で幕内最高優勝11回。引退後はキックボクシング、総合格闘技で暴れ、プロレスデビューをはたしている。フリーレスラーとしてさまざまな団体で活躍し、13年には全日本入り。その後、王道を立ち上げている。

24年4月6日に54歳で亡くなったが、その超巨体と格闘センスはいまだに語り草である。

大相撲、プロレスで大活躍した浜と曙。超巨体は何にも勝る「武器」と言えそうだ。(敬称略)