東京決戦で見えた課題とは? SPORTS MODELの逸材にも期待【サマスタ審査員の視点】




東京・福生市民会館にて開催された、SUMMER STYLE AWARD 「SPRING CUP(東京予選)」(4/23)。年間を通して開催されるサマスタのコンセプトは「夏が一番似合う男性・女性を決める」というもの。健康的でたくましく、スタイルが良く、そしてかっこよさを追求する「世界初・身長別のスタイルを競う大会」として人気を博している。

ここでは激闘となった今大会の男子総評を、審査員かつSSA(SUMMER STYLE AWARD)PROである馬場裕さんに聞いた。

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SSA・PROとして活躍する馬場裕さん

あらためて感じた基本の大切さ

――シーズン2戦目である今大会は、大きな盛り上がりを見せました。とくに印象に残った選手はいらっしゃいますか。

「SPORTS MODEL部門ショートクラスのトップ2が印象に残りました。優勝した川満飛夢選手、2位の植杉大樹選手は頭ひとつ抜けていましたね。審査の段階で甲乙つけがたい状態で、どちらが1位になってもおかしくなかったと思います」

――川満選手はSPORTS MODEL部門のオーバーオール優勝にも輝きました。

「素晴らしかったですね。個人的には、川満選手は今大会のMVPと言っても過言ではないと思います。彼は体のVシェイプがすごくきれいで、高い完成度で体を仕上げてきていました。先ほど名前を挙げた上杉選手もよかったのですが、ハムストリングやお尻など下半身があと一歩でしたね。SPORTS MODELはバルクが求められる部門なので、しっかりとしたやりこみが必要だと思います。このふたりはとくにレベルが高かったですね」

川満選手(左)、上杉選手(右)

――大会全体を見た印象としてはいかがですか。

「もちろん素晴らしい大会でしたが、正直なところポージングやコンディション調整が少し甘い印象を受けました。この2点はコンテストの基本になるので、改善するだけで順位が伸びる選手も多いと思います。もう一度原点に立ち返って、基本を大切にしていただきたいですね。とくに今回プロカードを取得した選手は、プロ戦に備えて見直してもらえたらと思います」

東京大会で審査員を務めた馬場さん(写真一番右)

――ではまず、ポージングの課題から伺ってもよろしいでしょうか。

「とくに改善してほしいのはバックポーズです。たとえばPHYSIQUE部門2位の廣田哲兵選手は、体は大きかったのにバックポーズで一気に小さくなったように見えました。普通に立っていると他の選手より大きいので、なおさらもったいなかったですね。バックポーズの修正ができれば、同部門で優勝した上杉選手にも匹敵するポテンシャルを見せていました。それほどポージングが与える印象は大きいのだと、あらためて実感しました」

――コンディション面ではいかがでしょうか。

「腹筋の仕上がりが甘い選手が多かったと思います。コンテストでは腹筋まわりの形が整っていないと、仕上がりが不十分という印象になってしまいます。今後の課題として取り組んでもらえたらうれしいです」

――課題が見えたということは、まだまだ選手に伸びしろがありますね。

「その通りです。これから各大会を全国で開催するので、ここで終わりではありません。とくに今回2位だった選手はあと一歩ですし、プロカードを獲得した選手は高いレベルで揉まれて、今後さらに伸びていくと思います。ぜひ高みに来てほしいですね。選手の成長によって、残りのシーズンも盛り上がりが増してくると思います」

取材・文・写真/森本雄大
写真提供/馬場裕

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