健康維持のためには日々の運動が必要不可欠。とはいえ、なかなか時間が取れない人も多いことでしょう。そこで本企画では隙間時間を有効活用すべく、電車の中でもできるエクササイズを澤木一貴トレーナーに教えていただきました。
電車は立っている時間が長い、つねに揺れているといった特徴があります。上手く利用すれば、隙間時間で質の高いエクササイズを行なうことも可能になるでしょう。
今回紹介するのは「つり革プルダウン」です。広背筋のトレーニングであるラッドプルダウンをつり革を使って低負荷で行なうものとなります。目的は筋肥大ではなく「肩の位置を整える」こと。広背筋や僧帽筋下部という筋肉を使い、肩甲骨を下制させることができます。
あくまで電車内でのエクササイズになりますので、強く引いてつり革を壊したり、周囲に迷惑をかけないよう注意して行ないましょう。
【エクササイズのポイント】
①右手と左手で各ひとつずつ、つり革を握ります。
②姿勢をよくしてしっかり胸を張ります(胸椎の伸展)。
③5割くらいの力でつま先を浮かせながら、ぐっと胸を張ってゆっくり降ろします。15回2セットを目安に行なっていきましょう。
肩の位置が上がってしまうと、肩こりを招くだけでなく呼吸もしにくくなります。冒頭でお話したようにつり革プルダウンは肩の位置を整える効果もありますので、姿勢と呼吸のクオリティを高めることができるでしょう。ぜひトライしてみてください。
澤木一貴(さわき・かずたか)
1971年5月3日、静岡県出身。日本大学在学中にエグザス二子玉川でマシンインストラクターを務める。大学卒業後、パーソナルトレーナーと並行して、フジ虎ノ門整形外科病院スポーツトレーナー科(主任)、ヒューマンアカデミー東京校スポーツカレッジ(常勤講師)などを歴任。2010年にSAWAKI GYMを創設した。現在は早稲田本店、高田馬場店、沖縄北谷店を運営。トレーニングに関する数多くの著書も持つ、パーソナルトレーナー界の第一人者の一人。