より自然体に。フィジーク身長別決戦をチカラ強く3連覇も「プレッシャーで胃が痛く腹筋出せるか不安だった」




「じつはプレッシャーがかなりあって胃が痛くて。腹筋がちゃんと出せているのか、不安の中でのステージでした」
そう話すのは、9/10(日)に栃木県総合文化センターにて開催された身長別のフィットネス日本一決定戦「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」のメンズフィジーク176cm以下級を制した伊吹主税だ。

【フォト】全身が美しいY字なボディでステージに立つ伊吹

今回の優勝で、伊吹は階級3連覇を達成。昨年は無差別級バトルの「GRAND CHAMPIONSHIPS」も制した日本一のフィジーカーであるが、「連覇がかかっているのはもちろん、出ているメンバーも昨年とほとんど同じなので、絶対に負けられない」と、その朗らかな笑顔の裏には周囲が思う以上の強烈なプレッシャーと強い決意を抱きながらの戦いであったようだ。

メンズフィジークにおいては、昨年から今年にかけて審査基準の変化が見られており、大会を主催する日本ボディビル・フィットネス連盟も今年2月に改めて審査基準を発表。一言で言うのであれば「ボディビル的な体」は評価されにくくなってきている。「今年はミッドセクションに力を入れてきた」と伊吹は話しつつも、「どこかのパーツを見せるよりは、いかにトータルとしてメンズフィジークの体を見せるかを意識してきた」とも語っている。実際、去年は自身の特徴として強調している感じのあった肩の丸みは、やや見せ方を抑えつつ、より自然体になった印象であった。

その結果が今回のステージに生かされたが、目指すはその先の“グラチャン”連覇だ。各階級を見渡すと、木村拳太(168cm以下級優勝)、長澤秀樹(172cm以下級優勝)、穴見一佐(180cm以下級優勝)と王者の顔ぶれに大きな変化はないものの、180cm超級は突如現れた関西の新星・奇埈成(きい・しゅんせい)が初優勝。10/8(日)、東京のステージに向けて、全員が“打倒・伊吹”を目指して最後の仕上げにかかっていくだろう。

「絶対に、グラチャン連覇します!」

そうチカラ強く宣言し、伊吹は宇都宮を後にした。

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