トレーニングの原点は「ドラゴンボールの孫悟空のような強くてかっこいい男」。純粋に、まっすぐに、その姿を追いかけ続けてきた男が、ついにフィットネスの世界で偉業を達成した。
【フォト】バキバキの腹筋で力を込め、日本一の舞台でも「か~め~は~め~波ぁぁぁ!!!!」
「今年こそは優勝すると周りの方にもずっと言っていたので、有言実行できました。プレッシャーもある戦いでしたが、優勝できて本当に良かったです」
そう話す高橋秋裕は、静岡に拠点に置くフィットネスクラブ「Ocean Fitness」の代表であり、元プロ格闘家。引退後にトレーニングにのめり込んでボディコンテストへ参戦し、ここ数年は、“日本一カッコイイカラダ”をコンセプトに据えるSuper Body Contest(SBC)を主戦としている。
12/10(日)に埼玉・三郷市文化会館にて開催されたSBCの日本一決戦「SBC FINAL」にて、高橋はトータルの筋量などが求められる「SBC部門」のDUKEクラス(30歳~39歳)で初優勝、さらに4クラス覇者によるオーバーオール審査も制し、見事にChampion of the show(総合優勝)に輝いた。
今夏のラグーナテンボス大会を制した際に、「『背中をもっと強化したほうがいい』とアドバイスをいただき、今年は1月1日から一日もサボらず、毎日懸垂をやってます!」と話していた高橋。その成果を日本一決戦のステージでもいかんなく発揮して栄光をつかんだ。
元格闘家らしいキックを織り交ぜたパフォーマンスを披露、フリーポーズは得意の「かめはめ波」で締めるのが彼の得意技。見た目はちょっとヤンチャな印象だが、その信念にあるのは東海地方を中心にフィットネスを繁栄させたいという、ジムオーナーとしてのド直球な思い。その先頭に自ら立って、コンテストに出場し続けてきた。
「コンテストに出ることで、伝えたいことがあって。僕は今年でコンテスト出場10年目でした。SBCも立ち上げから出ているので4年目ですが、最初の2019年は4位、2021年は3位、そして去年は2位……やっと優勝に到達できました。ずっと悔しい思いをしてきましたが、絶対に諦めないで続けていれば、いつか努力は報われる。どこかでやめてしまったりする若い子もいると思いますが、継続することで到達できる場所があると、自分のこの体で証明できたと思います」
年々デカくしてきたトータルの筋量とバランスあるボディ。何よりもバキバキに割れた腹筋を武器に目標に辿り着いた高橋。だが、彼の夢に終わりはない。
「日本一になれたので……次は世界一ですかね(笑)。僕の目標は、世界平和なんですよ。それこそ、世界を守ってきたドラゴンボールの孫悟空のようにね。日本一にはなったけど、まだまだ歩みを止めないように、これからもチャレンジを続けていこうと思います」