東京・ベルサール飯田橋ファーストにて『第36回全日本ベンチプレス選手権大会』が開催された（2/17～2/18）。今大会は専用のベンチプレスシャツを着用して行なうフルギアベンチプレスの全国大会であり、東京での開催は約8年ぶりとなった。
初日の序盤は女子各階級の試技が行なわれる中、歓声を集めたのが女子76kg級の阪口愛莉だ。183kgをクリアした彼女は同階級（ジュニア・一般）の日本新記録をそれぞれ塗り替えた。2023年の世界ベンチプレス選手権でジュニアカテゴリーに出場しフルギアで優勝、ノーギアで2位となるなど、トップ戦線で戦う彼女に話を聞いた。
【フォト＆リザルト】白熱の第36回全日本ベンチプレス選手権・初日ハイライト
――大会を終えての感想をお願いします。
「率直にやりきったなと思います。第3試技は200㎏を失敗してしまいましたが、挑戦できたと思います」
――パワーリフティングでも実績を残してきた阪口選手ですが、現在はシングルベンチがメインだと伺いました。競技を始めたきっかけは？
「もともとソフトボールをしていたんですけど、そこでウエイトトレーニングがあったんです。その時に楽しいなと思って、延長線上で始めた形ですね。ソフトでは外野をしていて、全国大会にも出ました」
――ソフトボールに打ちこみながらもベンチプレスにハマったのは、それだけ魅力があったからですよね。
「もともと体格的に得意な分野だったので、記録を出せて楽しいという気持ちがすごく強かったです。それでどんどんのめり込んでいきました」
――自分の体重より遥かに重い重量を扱うわけですが、競技中はどんな感覚ですか？
「今日の200kgに関しては、正直なところ怖かったです。記録に挑むのは恐怖心もあるんですけど、成功すればするほど自信がつくので、重いウエイトでも自分ならいけると言い聞かせてチャレンジする感じですね」
――日々のトレーニングルーティーンはどのような形でしょうか。
「気分屋なので結構まばらなんですけど、たとえば週4回ジムに行く時は4回中1回フルギアで3回はノーギアをするなど調節しています。でも本当にその時の気分で決めていますね。トレーニングのメインはBIG3です」
――最後に今後の目標を教えてください。
「今後は世界大会が5月にアメリカにあるので、クラシック（ノーギア）はジュニアで1位になることです。全力で自己ベストを獲りに行きます。エクイップ（フルギア）は一般で出場しようと思っているので、全力を注いでいきたいと思います」
取材・文・写真/森本雄大
