YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、日本クラシックボディビル168cm以下級2連覇の向井幹選手です。
パッケージを生かしたポージング力
向井選手は、「私の使命」の口癖で知られる福岡県のボディビルダーです。Instagramの投稿やストーリーズでは、この言葉を度々使用されており、向井選手のアイデンティティとして確立されつつあります。主な成績は、2021九州沖縄クラス別70kg以下級優勝、2023福岡選手権優勝、同年九州沖縄選手権優勝、2024〜2025日本クラシックボディビル168cm以下級2連覇となっています。福岡県屈指の実力を持つボディビルダーといっても過言ではないでしょう。
彼の特徴は、パッケージを生かした迫力のあるポージングと極めて明瞭な筋肉のディフィニションです。ステージでは常にハードな質感を用意しており、コンディションを外すことはほとんどありません。ハムケツまでバリバリの凄まじい絞りは、間違いなく彼の武器になっています。サイズやバランスに着目すると、特に上腕の発達が素晴らしく、フロントダブルバイセップスでの被さるようなスケール感は、目を惹きます。
向井選手は、骨盤から肋骨下部にかけての距離が長く、骨格に恵まれた選手というわけではありませんが、上背部の広がりや綺麗な大胸筋下部の輪郭、ブロックの大きいミッドセクションに、得意の絞りを加えることで強力なディフィニション(筋肉の鮮明さ)を生み出し、成績を伸ばし続けています。また、ポージングを単なる絞りやサイズで見せるのではなく、骨格を利用した全体のパッケージとして見せることで、より迫力のある肉体として印象付けています。課題が明確な一方で、自身の良さを最大限活かしたステージングが得意な選手と言えるでしょう。
向井選手の課題は、大胸筋の厚み・ハイラット・下半身のサイズが挙げられます。しかしながら、上記でも述べた通り、パッケージとして見せることで弱点を見事に昇華させており、特別バランスが崩れている印象は受けません。トップ選手と争うにはもう一段階バルクも必要になってきますが、インプーヴを続けている彼なら更なる躍進も期待できるでしょう。
今回は、向井幹選手についてお話しさせていただきました。福岡の実力派が今後どのような活躍を見せてくれるのか楽しみですね。
次回は、常軌を逸した仕上がりを見せる琉球戦士についてお話しします。お楽しみに!


