牛乳、豆乳、オーツミルク、アーモンドミルク……コーヒーを割るのに一番健康的なのは?【管理栄養士に聞く】




管理栄養士の山田賢児さんが、食にまつわる疑問を解決する本連載。今回はカフェで選べるコーヒーのミルクについて。

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最近は多くのカフェで、コーヒーを割るミルクを変更できるようになりました。牛乳だけでなく、豆乳やアーモンドミルク、オーツミルクなどを選べるお店も増えています。「結局どれが一番健康にいいの?」と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

私なりの結論を先にお伝えすると、「これが一番健康的」と言い切れるミルクはないと思います。なぜなら、何を重視するかによって選ぶべきものが変わるからです。

たとえば牛乳の場合、タンパク質やカルシウムを含むので、人体を構成する栄養素を補完することができるのが特徴です。

また、牛乳にはホエイタンパクとカゼインタンパクという2種類のタンパク質が含まれており、とくに割合の多いカゼインタンパクは、胃の中でゲル状に固まる性質があるため、比較的腹持ちがよくなり満足感が持続します。しばらく食事を摂れない、長時間仕事をするといった場合には、空腹感に苛まれないようコーヒーに牛乳を入れるのがいいかと思います。

中には牛乳が苦手な方もいるでしょう。そういった方には豆乳がおすすめです。

豆乳もタンパク質を摂取できる飲み物ですし、牛乳を避けたい方にとっては選択肢のひとつになります。カフェで選べるのであれば、私は無調整豆乳をおすすめします。

アーモンドミルクやオーツミルクについてはどうでしょうか? これらは栄養価を求めるというよりも、風味を楽しむための飲み物という印象があります。

アーモンドミルク、オーツミルクともにやわらかな甘みが感じられ、商品によってアーモンドミルクはビタミンE、オーツミルクは食物繊維などを含有していることを強調したものもあります。ただ、どちらも牛乳や豆乳と比べると、タンパク質の含有量は少ないです。

ですから、「風味を楽しみたい」という理由で選ぶのであればありだと思いますが、健康の為に栄養価を重視するなら別の見方が必要になります。

栄養価を重視するなら牛乳・豆乳がおすすめ

では、栄養価の観点だけで比較するとどうでしょうか。私は牛乳と豆乳に軍配が上がると思います。その理由は、タンパク質と脂質、ビタミン・ミネラルを豊富に含んでいるからです。

タンパク質と脂質は、人間の体を構成する細胞の材料として重要です。ビタミン・ミネラルは人体の正常な働きを保つのに重要です。これらの栄養素を含む牛乳や豆乳は、栄養価が高い飲み物と評価していいでしょう。

一方でアーモンドミルクは脂質が主体のアーモンドを原料としており、タンパク質の含有量はそれほど期待できません。オーツミルクはオーツ麦を原料としているため、糖質が中心になります。

また、意外と知られていませんが、アーモンドミルクやオーツミルクは牛乳にアーモンドやオーツ麦を混ぜた飲み物ではありません。アーモンドと水、あるいはオーツ麦と水を使ってつくられており、「ミルク」と名称がついていますが、そもそも牛乳は含まれていませんので栄養価にも違いが生まれます。

もちろん、アーモンドミルクやオーツミルクが悪いというわけではありません。風味や飲みやすさを重視するなら魅力的な選択肢です。ただ、「栄養価を重視するなら何を選びますか?」と聞かれたら、私は牛乳か無調整豆乳をおすすめします。

また、腹持ちを重視するなら牛乳、牛乳が苦手なら豆乳、風味や自然な甘みを楽しみたいならアーモンドミルクやオーツミルク。そんな使い分けをしながらカフェタイムを充実させてみてはいかがでしょうか?