第56回目はワールド・グレイテスト・ストレッチをご紹介します。
「世界で最も偉大なストレッチ」と呼ばれるだけあって、短時間で全身を効率よく伸ばすのに効果的な種目です。
しばしば、時間がないからといってウォーミングアップをせずにスポーツやトレーニングをする方を見かけますが、怪我のリスクは高まり、トレーニングも十分な効果が得られません。
是非、時間がない方ほど取り入れてみて下さい。
■ワールド・グレイテスト・ストレッチ〜全身を効率良く伸ばそう〜
【動作】
①パーフェクトポスチャー
・真っ直ぐ立つ。
・呼吸を整えてお腹を意識し、動く準備をする。
②ランジストレッチ
・左足を大きく後方に下げる。
・左手を地面につき、右肘は右足の内くるぶしに近づける。
・背中が丸くなりすぎないように、頭から左足まで真っ直ぐにする。
③ランジストレッチツイスト
・(2)の姿勢を維持したまま、右手を上方に伸ばす。
・左手は地面を押して、胸は真横に開いて体幹部をねじる。
④ハムストリング&カーフ・ストレッチ
・右手を右足の外側に置く。
・お尻を後方に下げて、右膝を伸ばし、つま先を上げる。
⑤ランジ
・(4)の姿勢から上体を起こす。
・右膝が90度になるように重心を下げ、左足は後方に伸ばす。
⑴〜⑸を交互に6〜8回を目安に行なう。
【効果】
・股関節周囲や上半身の筋群などの柔軟性向上。
・筋温の上昇。
【実施上の注意点】
・スポーツやトレーニング前に行なう場合は、リズムよく行ないます。キープ時間を長くする場合は、運動後や寝る前のストレッチなどに取り入れて下さい。
・はじめは体の状態や動きを確認しながらゆっくりと行ないます。体が温まり慣れてきたら、徐々にリズム良く行ないましょう。
いかがでしたか?
昨年4月から担当してきました「はじめてのコンディショニングトレーニング」は、今回で連載最終回となります。
未曾有の事態により行動を制限されたことで、私たちの生活はこの1年で大きく変わりました。同時に、健康に対しての意識も高まったように思います。
第1回目でもお話ししましたが、コンディショニングトレーニングの目的は「体の機能を整える」ことです。
紹介したエクササイズは「誰でも」「どこでも」できる種目ばかりです。
リモートワークの合間や、公園で行なうのもとても気持ちが良いです。
是非、運動習慣の参考にしていただけると嬉しいです。
長らくのお付き合い、誠にありがとうございました。
指導=黒木博幸
協力=一般社団法人 Educate Movement Institute
黒木博幸(くろぎ・ひろゆき)
1985年⽣まれ。宮崎県出⾝。福岡医健専⾨学校卒業。専⾨学校卒業後、整⾻院で体のコンディションを整える⼿技を学び、2008 年より本格的にフリーのトレーナーとして活動をスタート。様々なトレーニング⽅法や理論を学ぶなかで、ピラティス、ヨガのボディワークに興味を持ち、ニーズに合わせたプログラム指導を提供する。現在、一般の方からアスリート、アーティストに対しての体づくりをサポートしている。NSCA-CPT(NSCA 認定パーソナルトレーナー)、Core Performance Yoga CPY® /Athlete Pilates AP™アドバンストレーナー(⼀般社団法⼈Educate Movement Institute 認定)、1ッ星栄養コンシェルジュ®(⼀般社団法⼈ ⽇本栄養コンシェルジュ協会)、ViPR 認定インストラクター。