2分でお尻と脚がパンパンに。バーティカルランニングへの挑戦【マルチアスリート・陣在ほのか#2】




スパルタンレース、バーティカルランニング(階段垂直マラソン)の選手として活躍しつつ、パーソナルトレーナーとしても活動している陣在ほのか選手。学生時代は陸上競技に打ち込み、全国の舞台で成績を残してきた。そんな彼女がスパルタンレースに惹かれ、競技に打ち込むようになったルーツとはどのようなものなのだろうか。そして、彼女が目指す選手像とはいったい――。インタビュー2回目となる今回は、バーティカルランニングへの挑戦と、目指す選手像について伺った。

バーティカルランニングの魅力は自分と闘えるところ

――陣在選手はバーティカルランニングにも出場しており、2021年の中部電力 MIRAI TOWOR スカイランで優勝されていますね。

「競技の幅を広げたくて、挑戦してみました。まだ3回くらいしか大会に出ていませんが、いい経験になっています。体力的にはハードですが、特別な道具や準備もいらないので、誰でも挑戦しやすい競技だと思います」

階段を登る速さを競い合う「バーティカルランニング」

――陸上競技やスパルタンレースとは必要な体力・筋力が異なりますか。

「きつくなってから動かす、我慢するというところは、陸上とも通じるところもあると思います。ただ、使う筋肉は大分違いますね。バーティカルランニングはお尻の筋肉を使うのですが、それが使えなくなると太ももの四頭筋を使うしかありません。終わった後には階段を降りられないくらい、脚やお尻がパンパンになりますよ(笑)。階段についている手すりを使いつつ、体幹を締めて登っていきます」

――これから始めたい人にもおすすめできますか?

「いたるところに階段はありますので、ぜひおすすめしたいですね。短時間で追い込みたい人にも向いていると思います。最初は2分でお尻と脚がパンパンになります(笑)」

――バーティカルランニングの魅力はどういったところなのでしょうか。

「自分との闘いができるところですね。他の選手と時間差でスタートして、個人のタイムを競う競技なので、自分に向き合ってストイックにやれることが魅力かなと思います。陸上の800mでは、レース展開も考えて立ちまわることができる『強い選手』が勝つのですが、バーティカルランニングは単純に『速い選手』が勝ちます。とにかくフィジカル勝負という面も面白いですね」

――ランナーの方が、スパルタンレースやバーティカルランニングなど、いろいろな種目に挑戦することは競技力アップに効果的ですか。

「競技力向上の他にも、心のリフレッシュの面で効果的だと思います。ひとつの種目をやっていると、鍛える箇所が偏るのでケガにつながったり、気持ちの面でもリフレッシュしにくかったりする面があると思います。かつての私がそうだったのですが、走れなくなったらそのことしか考えられなくて、メンタルがどん底に落ちていくんです。そういう学生時代を過ごしたので、心のケアという面で有効なのではないかと思います。ただ、慣れていないことをするとケガにつながる可能性もあるので、現役選手の方は、挑戦するタイミングには気をつけていただきたいです」

◆目指す先はマルチアスリート