※本記事は2017年に投稿された記事を再編集してお届けするものとなります。
かんたんに答えを求めるな! 喝!
たとえば高重量を扱いたいのならば、3分から5分ほど休み、筋肉の疲労を抜いてから次のセットに入ったほうがいいですね。筋肉をフレッシュな状態に戻すためにインターバルを長めに取って、重たいものをしっかりと挙げるという目的達成を目指します。パンプしすぎていたり、代謝産物が溜まりすぎていたりして筋肉をあまり動かせない状態で次のセットに入っても、使用重量も回数も限界には迫れません。追い込むことはできますが「高重量を扱う」という目的は、はたせなくなります。
一方、筋肉をパンパンに張らせて筋肥大の効果を得たいのであれば、ある程度短くしていったほうがいいと思います。インターバルは1分ほどにし、筋肉を過酷な状況に追い込んでいきます。
また、脚や背中など大きな筋肉を鍛えるときは別の考え方が必要になってきます。ベントオーバーロウイングやスクワットなどは、インターバルが短いと、先に心肺機能が疲れてしまい、十分に筋肉を追い込み切れなくなってしまうこともあります。そういった場合は、筋肥大が目的であっても長めのインターバルが必要になってきます。
可能ならば、脚や背中などをしっかりと鍛えられるくらい、心肺機能を強くしておいたほうがいいです。ダッシュなども取り入れたほうがいいと思います。実際に、私も減量中に有酸素運動をハードに行なうと、レップ数が伸びていきます。
インターバルの長さについて、答えは一つではありません。目的に応じて柔軟に変えていくべきです。長めのインターバルを取らないと次のセットに移れない、なかなかレップ数が伸びないという人は、心肺機能を見直したほうがいいかもしれません。かんたんに答えを求めるのはよくありません、 喝!
岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学教授、博士(体育科学)、理学療法士、ボディビルダー。東京都立西高校卒、日本体育大学卒、同大学院修了、東京大学大学院単位取得後退学。日体大にて筋肉に関する研究と教育を行なっている。トップアスリートから一般の方までそれぞれに適した身体づくりを提案・指導しつつ、自らも身体づくりの究極の実践者としてボディビル競技への挑戦を続けている(2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝など)。2021年東京オリンピックでは、柔道全日本男子チーム体力強化部門長として史上最多5個の金メダル獲得に貢献。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として『ホンマでっか!?TV』など多くのメディアに出演。公式YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者約25万人(2022年4月現在)、『除脂肪メソッド』など著書は累計100万部を突破している。社会実装が重要と考えており、実践と学術研究から得られた実践的・科学的知見を実際に享受できる場として、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
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