7/29(金)に東京ビッグクサイトイベントステージ催されたSPORTEC CUP 2022。この大会の注目の一つが、新設カテゴリー「マスキュラーフィジーク」の開催だ。2017年に国際ボディビルダーズ連盟(IFBB)にて新設されたカテゴリーであり、日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)の大会では昨年のSPORTEC CUPで初めて開催された。
基本的にメンズフィジークと同様の審査基準ではあるが、Vシェイプのアウトラインに加えて、より筋肉の重量感が評価されるこのカテゴリーにおいて優勝を果たしたのが、SNS上では“おかずもち”として人気を集める持田教利だ。
「新しいカテゴリーなのでどういう評価になるのかわからなかったのですが、優勝できてホッとしています。メンズフィジークのときよりも、重量感のある見せ方をしようと思っていました。少し重心を低めにとり、ボディビルの要素を取り入れながらのポージングを意識していましたね。僧帽筋や三頭筋など、メンズフィジークではやらないところをパンプさせてみたりしました」
昨年のSPORTEC CUPでは出場者は3人のみであったが、今回は11人がエントリ―。中でも、“バルクモンスター”としてこの業界で知られる”ツカケン“こと塚本健太の存在感には、持田も驚かされたと話す。
「意味がわからないくらいデカかったですね。控室で見ていて、もうこれ以上パンプさせないでくれよって(笑)。僕がどんなにトレーニングしてパンプさせても、あのサイズには追い付かないと思うぐらい大きかったです。僕が今回勝てたのは仕上がりが良かったからだと思いますが、ツカケンくんの立体感や厚みある身体こそステージで映えるんだなと思いましたし、あれを目指していきたいですね」
そんな持田は、この日の2日前に行われたマッスルゲート東京スポルテック大会でもボディビル、クラシックフィジーク、メンズフィジークの3カテゴリーに出場している。その理由としては、「僕自身はトレーナーをやっているので、それぞれの審査基準を自分の中でしっかり把握した上で、コンテスト出場を目指す方に伝えていきたい。なので、まずは自分が出て、胸を張って『あなたはこのカテゴリーに向いています』と言えるようになりたい」とのこと。その言葉を体現するように、今シーズンもこれから、カテゴリーにとらわれずステージを重ねていく予定だ。
「明後日(7/31)は東日本のクラシックフィジークとボディビル、1週間後に関東のフィジーク、それから神奈川のボディビル、関東のクラス別のボディビル、福岡で日本クラス別のボディビル……」
そして、あのカテゴリーにも。
「ジャパンオープンでは、『ミックスドペア』に出場する予定です!実はお付き合いさせていただいている方が、一昨日のマッスルゲートでボディフィットネスに出場したのですが、『女子フィジークもやりたい』と言っていて。だったら、二人でミックスドペアに出て、審査基準をつくってやろうと(笑)」
ステージに立つ、それだけでも多大な時間と努力、何よりも勇気が必要なことではあるが、持田はそこに「結果」を加えながら、彼にしかできない道をこれから進んでいくであろう。
「全カテゴリーで世界選手権出ます!」
そう高らかに宣言して、また次のステージに向かって走り出していった。
https://www.youtube.com/watch?v=GCeZphcwP90文・写真/木村雄大
文・写真/木村雄大