【レモンクラシック2022】コンテストレポートby和田駿 vol.3




8/14(日)に広島県民文化センターにて開催された、トレーニングジムレモン(広島県)主催のボディコンテスト「LEMON CLASSIC(レモンクラシック)2022」。「日本一出場しやすくて楽しい大会を開催したい!」「選手を大切にした大会を開催したい」という思いの下で2回目の開催となり、大盛況のまま幕を閉じた。ここでは、大会の審査員を務めた和田駿さんによる大会レポートを、4回に分けてお届けする。
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大会の結果一覧はこちらから。

ビキニ

1.ピックアップ審査

ラインナップで2回ずつポーズを取ったあと、数人ずつのピックアップ審査に入る。ビキニのピックアップ審査は3回行われた。

まず1回目は以下の3名。
115番齋藤選手 116番秦泉寺選手 122番Azu選手

2回目は以下の5名。
116番秦泉寺選手 121番さあやん選手 122番Azu選手 123番KAORI選手 124番NIKA選手

3回目は以下の5名。
118番るっこ選手 120番重田選手 121番さあやん選手 123番KAORI選手 125番なぎちゃぴ選手

で、それぞれ行われた。

以上3回のピックアップの結果、決勝進出を決めたのは
116番秦泉寺選手、117番なっちゃん選手、119番出原選手、123番KAORI選手、124番NIKA選手、125番なぎちゃぴ選手
であった。

ピックアップで1票のみ獲得した121番さあやん選手、122番Azu選手もシルエットは素晴らしく、ぎりぎりの差での脱落であったと思う。

2.決勝審査

ラインナップで2回ずつポーズを取ったあと、順位づけの比較審査に入る。

ファーストコールは以下の4名で行われた。
117番なっちゃん選手、119番出原選手、124番NIKA選手、125番なぎちゃぴ選手

セカンドコールは以下の4名。
116番秦泉寺選手、119番出原選手、123番KAORI選手、125番なぎちゃぴ選手

サード(ラスト)コールは以下の2名。
117番なっちゃん選手、124番NIKA選手

以上、合計3回の比較で決勝比較審査の順位が決定した。

3.順位発表・審査結果

選手それぞれが思い思いのポーズを取りながら、6位から順番に順位が発表される。ビキニのポーズダウンなのに、最初に全員でモストマスキュラーポーズを取っていたのが非常に印象的であった。以下、ポーズダウンで順位が発表された順番に、各選手の印象を書いていきたいと思う。

第6位:KAORI選手 

仕上がりは見事である。後ろを向いた時の下半身のセパレーションもしっかりしていた。

第5位:秦泉寺里選手

上位6人の中では仕上がりが甘く見えてしまったが、しっかりと筋肉がつき、ステージングも堂々としていた。

第4位:なぎちゃぴ選手

上位3人と比べると全体的に筋肉量が足りなかったが、しっかりとしたポージングで持てるものをしっかり発揮していた。見事なステージングで観客の視線を集め、観客投票で決定されるピープルズチャンピオンを獲得した。

第3位:NIKA選手 

上半身の筋肉は申し分なかったが、下半身が少し弱かった。バックポーズでの下半身の見せ方に難があったかもしれない。ポーズダウンでモストマスキュラーポーズを取った時の大胸筋のストリエーションには驚愕であった。賞金1万円を獲得。

第2位:出原美知子選手

立ち居振る舞いも相まってピックアップからかなり目立っていた。上半身の厚みは素晴らしいものがあり、下半身も優勝した117番なっちゃん選手以外には勝っていた。ポーズダウンで2人残った時の涙は印象深かった。賞金3万円を獲得。

第1位:なっちゃん選手 

過不足なくついた筋肉をポージングでしっかりアピールしていた。マッシブに見えないながらも肩の筋肉の張り出しと細いウエスト、張りのある臀部で素晴らしいシルエットを作り、後ろを向いた時の下半身の迫力は他の追随を許さなかった。文句なしの優勝で、優勝賞金6万円を獲得した。

賞金ありフィジーク

1.ピックアップ審査

ラインナップで2回ずつポーズを取ったあと、数人ずつのピックアップ審査に入る。賞金ありフィジークはエントリー数も多く、ピックアップは5回行われた。ほかのカテゴリーも悩んだが、特にこのカテゴリーは難しく、大激戦であったと思う。

まず1回目は以下の5名。
126番石坂選手、130番長野選手、135番花山選手、137番神領選手、139番川野選手

2回目は以下の5名。
126番石坂選手、141番名越選手、142番トレーニーホーム選手、147番ジョー選手、149番プリズン小西選手

3回目は以下の5名。
147番ジョー選手、158番齋藤選手、159番NB選手、162番たから選手、163番三枝選手

4回目は以下の6名。
147番ジョー選手、153番破壊王子ベジータ選手、162番たから選手、165番、まえとうげ選手、167番IKKI選手、169番KONGOU選手

5回目は以下の7名。
134番けーらー選手、138番中村選手、139番川野選手、141番名越選手、153番破壊王子ベジータ選手、154番EITO選手、162番たから選手

2.ピックアップ同点審査

以上5回のピックアップの後、さらに最後の2枠を3名から選ぶ同点審査が行われた。

まず、以下の3人で審査が行われた。
143番大久保選手、153番破壊王子ベジータ選手、162番たから選手

その後、143番の大久保選手が抜け、153番破壊王子ベジータ選手と162番たから選手でさらにもう一度同点審査が行われた。

結果、決勝進出を決めたのは
131番馬場選手、140番山部選手、146番中野選手、148番Yuma選手、154番EITO選手、155番岡選手、166番澤原選手、167番IKKI選手、そして同点審査を通過した143番大久保選手、162番たから選手であった。

惜しくも同点審査で敗退した153番破壊王子ベジータ選手は、ほかの2名と比べて仕上がりがやや甘く感じた。そこで審査結果に差をつけられてしまったように感じる。

3.決勝審査

ラインナップで2回ずつポーズを取ったあと、順位づけの比較審査に入る。

まず、ファーストコールは以下の5名で行われた。
131番馬場選手、148番Yuma選手、154番EITO選手、155番岡選手、166番澤原選手

セカンドコールは以下の4名。
131番馬場選手、140番山部選手、154番EITO選手、167番IKKI選手

サードコールは以下の5名。
140番山部選手、143番大久保選手、146番中野選手、154番EITO選手、162番たから選手

フォースコールは以下の3名(立ち位置を変えながら2周行った)。
148番Yuma選手、155番岡選手、166番澤原選手

フィフス(ラスト)コールはフォースコールに2名が加わり、以下の5名で行われた。
131番馬場選手、148番Yuma選手、155番岡選手、166番澤原選手、167番IKKI選手

以上、合計5回の比較で決勝進出者10名の中での順位づけが行われた。

4.順位発表・審査結果

選手それぞれが思い思いのポーズを取りながら、10位から順番に順位が発表される。ポーズダウンで順位が発表された順番に、各選手の印象を書いていきたいと思う。

第10位:たから選手

2回の同点審査を勝ち抜いての決勝進出。決勝進出者の中では小さく感じてしまったが、ポーズが良く、自分の良さをしっかりアピールしていた。

第9位:山部元樹選手

ものすごいバルクの選手である。ウエストも太くは感じず、ものすごい存在感であった。上位と比べると少し仕上がりが甘かったかもしれない。

第8位:中野裕文選手

非常に仕上がりが良く、フロントでのシックスパックの存在感は素晴らしいものがあった。背中の広がりの面で上位に後れを取ったかもしれない。

第7位:EITO選手 

Tシェイプのシルエットには独特の良さがある。上位と比べると、腹直筋やフロントの凸凹の浅さが目立ってしまった気がするが、何よりも舞台上で一瞬たりとも気を抜くことのないステージングには尋常でない華があった。

第6位:大久保義幸選手

同点審査を勝ち抜いての決勝進出でTOP5に食い込んだ。非常にドライな仕上がりで、仕上がりの良さはこのカテゴリーでも屈指であった。細いウエストで作られるシルエットと各部位の深いディテールとも相まって、非常に迫力のあるフィジークであった。

第5位:IKKI選手 

フロントのシルエットの良さと、腹筋のシックスパックでとても目を引いていた。パッと見て感じる格好良さでは一番だったかもしれない。背中のディテールもよく、上位に入るにふさわしいフィジークである。観客投票のピープルズチャンピオンも獲得した。

第4位:馬場友進選手

仕上がりが良く、腹筋を中心に、フロントのディテールについてはファーストコールの6人の中では最もよかった。発達した腹斜筋と大円筋、上腕二頭筋で作られるフロントのシェイプは隙間を感じさせず、バックポーズでも広背筋がセパレートしているのが良く分かった。

第3位:Yuma Nakasone選手

肩の張り出しが良く、フロントポーズでの大円筋からウエストまでのラインが綺麗で、フロントポーズのシルエットがとてもきれいだった。仕上がりも上位2人より良かった気もする。欠点らしい欠点がなかったが、身体の厚みと背中で上位2名に後れを取ったかもしれない。賞金3万円を獲得。

第2位:澤原魁門選手

ピックアップよりも決勝比較で良さを増したように感じる。決勝のコールアウトでは、常にものすごい存在感を放っていた。身体の幅は出場全選手中一番であったかもしれない。バックポーズでの背中の広がり、広背筋のストリエーションは圧巻。岡選手よりも仕上がって見えた。賞金7万円を獲得。

第1位:岡典明選手

ピックアップのラインナップで現れた瞬間から、存在感は別格のものがあった。細いウエストに広い背中、砂時計のようなシルエットが、胸の厚みと肩の丸み、腕の太さで強調されている。後ろを向いても広背筋と大円筋で作られる丸みのあるシルエットを三角筋と上腕三頭筋が理想的に補完する形で、弱さを一切感じさせなかった。優勝にふさわしい圧倒的なフィジークで、優勝賞金20万円を獲得した。

★vol.4(賞金ありボディビル、総評)に続く

写真/TEAM Liv.