2016年日本ボディビル選手権5位入賞、2015年日本クラス別65㎏級優勝など、ボディビルで華々しい成績を残している佐藤貴規氏。ゴールドジムサプリメントの開発にも携わる同氏に、プロテインについていろいろと聞いてみました。
▲ご覧ください、この尋常ではない太さの腕。目の前にあるのは前腕か、ふくらはぎか⁈
Q.飲んだだけでムキムキになるの?
「プロテイン」を日本語に訳すと「タンパク質」になります。そもそも人間の体は、多くの細胞から筋肉、血液、骨などがつくり出されています。このうちタンパク質が占めている割合は、水分を除いた残りの固形物の50%。いかに体内でたくさんのタンパク質が使われているかがご理解いただけるのではないでしょうか。
ところで、みなさんはトレーニングをしている人が飲んでいる白い粉を怖いものだと思っていませんか? たしかにトレーニング直後に筋肉モリモリのマッチョたちがシェイカーをシャカシャカ振っているさまは異様かもしれません。
ただ、それはプロテインを水などに溶かして飲んでいるだけです。「マッチョが好む飲み物=飲んだだけでマッチョになれる=怖い粉」ではなく、「マッチョが好む飲み物=体づくりに必要な栄養素をサプリメントで補給している=素敵な粉」と考えていただければと思います。
なおプロテインはタンパク質の粉末なので、お肉を食べただけでは筋肉がつかないように、飲んだだけではムキムキになれません。魔法の薬ではないのです。
Q.1日にどのくらい摂ればいいの?
一般の方であれば、体重1kgあたり1gが目安になります。つまり体重70kgの男性であれば70g、体重50kgであれば50gということですね。ただし、これはトレーニングをしていない人の場合です。運動やトレーニングをする人であれば、より多くのタンパク質が必要になります。
トレーニーであれば体重1kgあたり2gは摂取していただきたいです。トップボディビルダーは体重1㎏あたり4g摂取する人もいます。私は体重70kgなので、毎日280gのタンパク質を摂取しています。
プロテインの粉はあくまで「栄養補助食品」。必ずしも摂取する必要はありません。厚生労働省の調査によると、日本人の多くは体重1kgあたり1gのタンパク質は摂取できているそうです。
つまり体重70kgであれば、1日に70gのタンパク質はとれていることですね。体重1kgあたり2gのタンパク質を摂取したいのならば、単純に考えて、これまでの倍の量の食事をとればいいということです。
意外と簡単そう? でもよく考えてみてください。普段の食事には脂質も多く含まれています。筋肉も脂肪もつけてとにかく体を大きくしたい人であればいいですが、多くの方は脂肪はあまりつけず、筋肉だけを大きくしたいのではないでしょうか。
そこで「プロテイン」の登場です。プロテインはタンパク質(商品によって糖質やビタミンなどが含まれている場合もある)を効率よくとることができます。理想の体型にするために必要な栄養をねらって摂取することができるのです。