フィットネス業界のトレンドとなっているヒップラインを出すトレーニング。そんな時代の潮流を象徴するかのような大会が、去る7月25日、SPORTEC内の特設ステージで開催された。おそらくは日本初となる美尻コンテスト「FITNESS ANGEL」だ。これは女性のヒップとウエストラインの美しさを競う新しいスタイルのコンテスト。大会ディレクターを務めたのは人気パーソナルトレーナーの岡部友さん。ステージには、75名の応募者の中から選ばれたファイナリスト20名が登場した。
そんな華やかステージでグランプリを勝ち取ったのは、トレーニング歴わずか1年のアミン・カレダさん。もともとカレダさんは人前に出ることが苦手で、そんな自分から卒業するためにトレーニングを開始。過去には何度もダイエットに失敗し、摂食障害になったこともあるという。
「トレーニングをするようになったのは自分に自信を付けたかったのと、食べないダイエットから切り換えて、ちゃんと食べて、健康的な体を作りたかったからです。しっかりと食べて、しっかりと鍛えたら健康的な体になれるということを広めたくて、このコンテストに挑戦することを決めました。1カ月前まではウォーキングがまったくできませんでした。ステージに立つというのも初めての経験だったので、本当にイチからのスタートでした」
トレーニングの頻度は週に2、3回。上半身、下半身に分けてルーティンを組んでいるとか。一見すると細見だけれど、お尻の力でバーベルを持ち上げるエクササイズ、ヒップスラストでは100kg以上の重量を扱う。
「最初は30kgから初めて、100kgを上げられるようになるまで1年かかりました。お尻だけに効かせるのが難しかったです。トレーニングをするようになって変わったのは、体はもちろんのこと、人前に立つメンタルを養うことができました。以前よりもアクティブになったと思います」
トレーニングをするようになって人生が変わった、というカレダさん。その健康的な美しさは備わっていたものではなく、努力にとって手に入れたものだった。