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味噌汁プロテイン開発秘話【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第51回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 突然ですが、カレーに味噌汁はありですか?………ありです。

第38回のコラムでゾウニスタであることをカミングアウトしましたが、負けず劣らず味噌汁も好きです。カレーでもシチューでもラーメンでも味噌汁をつけてほしいぐらいです。すみません、ラーメンのときはいらないです。言い過ぎました。

そんな味噌汁好きの私にとって待望の「味噌汁プロテイン」がビーレジェンドより発売となりました。お椀と箸がついた限定セットは発売からわずか15分で完売。買いそびれてしまいました。2月27日から単品の再販があるので、そこではぜひともゲットしたいと思っております。

昨年夏、ビーレジェンドの鍵谷社長を取材した際、味噌汁プロテインを製作中で冬に発売するという話をうかがっていました。発売まではシークレットにしてほしいということだったのでインタビューには掲載しなかったのですが、発売となったことで情報解禁。開発秘話をここで紹介しましょう。

これまでにホットプロテインは、コーンポタージュ、お汁粉、クラムチャウダーが発売されています。そうなると味噌汁は?と考えるのは必然で、早い段階から味噌汁プロテインの構想はあったと言います。実は味噌汁プロテインは開発に4年という年月を要していたのです。味噌といえば大豆。当初はソイプロテインでの製作も考えていましたが、ホエイプロテインにしたことで苦難の道のりが待っていました。

ここでホエイプロテインとソイプロテインの違いを簡単に説明しておくと、ホエイプロテインは牛乳を原料としていて、吸収が早いのが特徴。そのため運動直後のタンパク質補給に適しています。一方のソイプロテインは大豆を原料としています。摂取してから吸収までに時間がかかる(5~6時間と言われています)ため、腹持ちがよくてダイエット向きのプロテインとも呼ばれます。味噌汁とマッチしやすいのはソイプロテイン。しかし、ビーレジェンドは吸収が早いホエイプロテインでの製品化にこだわったため、開発に長い時間がかかったのです。

「ホエイプロテインでやりたいと思っていたのですが、どうしても風味が出ずにお乳臭さが出てしまう。このお乳臭さを消すということが問題で、セカンドサンプル、サードサンプルと次々改良していって時間がかかりました」(鍵谷社長)

ビーレジェンドの開発チームは、これまでにさまざまな風味のプロテインを製作し、たくさんのノウハウを持っています。何と何を組み合わせるとこの味になるといったデータが無数にあり、乳臭さを消すための着地点を探っていったと言います。

「この味を作るためにどうやったのか?というのを、お菓子であったり、食事であったり、いろいろなところからさまざまなパターンを引っ張ってきて、これとこれを合わせるとこれとこれが反応するからこういう味になるという検証データがあります。そこから牛乳のお乳臭さを消すためにはこれを配合したらいいのではないか?ということで試作を繰り返して、ようやくホエイプロテインを使って味噌汁プロテインをつくることができました」(鍵谷社長)

このように何度も試作を繰り返して、味噌汁プロテインは誕生したのです。味噌汁は日本人にとって欠かせないおふくろの味。誰もが納得するように、味にはかなりこだわったと言います。老舗のマルコメ味噌とのコラボとあって、本格派であることは間違いないでしょう。

気になって仕方がない味噌汁プロテインを購入したときには、VITUP!でその味をリポートしたいと思います。

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。