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「美ボディ」と「筋トレ」がリンクしはじめた。☆石井直方×中野ジェームズ修一☆SPECIAL TALK #2

女性たちがスタジオを飛び出し、筋トレエリアにも進出。ⓒNikita‐stock.adobe.com

「筋肉のある女性は美しい」というイメージができてきた

――かつてはジムでも男性は筋トレ、女性はエアロビなどのスタジオプログラムと、テリトリーが完全に分かれていましたよね。昨今のパーソナルジムや24時間ジムの急増も、女性が筋トレエリアに入ってきたことと関連していると思います。

中野:「筋肉のある女性は美しい」というイメージができてきたのは、メディアの影響も大きいですね。それまでは筋トレと言うと、女性は「腕や足が太くなるからやりたくない」と思っていたんですよ。私のクライアントも「500gのダンベルを持つのもイヤ」と言っていましたから。「太くなっちゃう」と(笑)。

石井:東大に入ってくる女子学生でも、最近は筋肉をつけたいという人がいますよ。昔は考えられませんでしたけどね。キレイな体のラインをつくるには脂肪さえ落とせばいいのではなくて、つくべき筋肉はついていたほうがメリハリがあっていいという認識になってきていると思います。最近はヒップにシリコンを打ったりする風潮まであるようですから(笑)。

中野:ありますね。とくに海外では。

――一般の人の場合、パーソナルトレーナーをつけるのは女性のほうが多いんですか?

中野:最近はそうかもしれませんけど、男性もそれなりにいますよ。ただ、男性も女性も中高年の方が多いですね。ちゃんと歩けるようになりたいという人もいますし、何歳になっても見た目をよくしたいという人もいますし、血液検査のデータを改善したいという人もいます。

石井:自己流でやって体を痛めてしまうこともあるので、いつまでも元気に歩けるように正しいトレーニングを習いたいという人も増えてきているんでしょうね。

中野:専門家についたほうが効率よく体をつくれることもわかってきているんだと思います。それでパーソナルジムも増えてきているんだと思いますけど、一方では指導者のいないジムでYouTubeなどを見ながらトレーニングしている人もいますよね。そこは大きく二つに分かれると思います。

石井:そういう情報化がすごく進んだ場合、どうなるんでしょうね。パーソナルトレーナーが必要なくなって、全部スマホで済んでしまうのか。

中野:情報を発信する人は増えていくでしょうからね。

石井:でも結局、パーソナルトレーナーというのは人対人の職業ですからね。究極的に言うと、人対人でなければ伝わらないものがあると思うんですよ。そういう部分をいかに大事にするかということでしょうね。私たちの職業だって、有名な先生の講義を映像で流してしまえば、それで済んでしまうかもしれない。それも1回収録すればOKなので、最終的には先生もいらなくなってしまうんじゃないか、ということも議論としてはあり得るんですよ。でも、やっぱり人対人でなければ成し得ないことがあるに違いなくて、それを大事にしないと人間がやる職業はどんどん潰れてしまって、AIやロボットに全部とられてしまうという状況になりかねないですよね。

中野:スマホを見ながらトレーニングできるという人は、たぶん意識が高いので週3回ジムに行こうと思えば行けるんですよ。でもトレーナーに申し込む人というのは美容院を予約するのと同じで、人が待ってるから行かなきゃいけないという感覚に近いんじゃないかと思います。

石井:逆にそういう人間関係をつくる能力が、トレーナーに必要になってくるかもしれませんよね。

中野:そうなんですよ。

石井:あとは、その時の体調などを見ながらメニューを変えていくとか。そういう調節ができるのも現段階では人の能力だと思います。そういうノウハウや知識を持つことも重要ですよね。機械にはできないことが、どれだけできるか。