主将たちに聞くwithコロナと学ボ~帝京大学バーベルクラブ主将・渡邊祥也君(4年)&副主将・森信太君(4年)【GKB応援団】




新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ジムや大学が閉鎖されてきたここ数ヶ月。果たしてトレーニングに勤しみ、ボディビルやパワーリフティングでの躍進を目指す学生たちは、この活動自粛期間をどう過ごしてきたのか? 緊急事態宣言も解除となりに明るい話題も増えているなか、各大学の主将や中心メンバーにインタビューを実施。今回は帝京大学バーベルクラブ主将の渡邊祥也君(4年)と副主将の森信太君(4年)に話を聞いた。

主将の渡邊祥也君(4年)

みんなが個性出しながら、目指すは団体優勝

――昨年の関東学生ボディビル選手権大会でバーベルクラブは初出場ながら団体2位。さらなる飛躍が期待されるなかで、厳しいスタートの年になりました。

渡辺:実は今年になってからはまだ一度も全員で集まれていなくて。この期間、それぞれトレーニングをしている人はしているし、休む人は休むという感じなのですが、今年は団体で優勝する気は満々でしたし、もちろん今もその気持ちは持っています。そのためにクラブの一体感を作っていきたいのですが、やはりこういう状況になってしまったこともあり、全員が同じモチベーションを保つというのは難しいですし、ある程度はしょうがないと思っているところもあります。

――個人としては、この活動自粛期間はどう過ごしていましたか?

渡辺:正直、かなりモチベーションは下がっていたんです。大会が開催されるのかもわからないですし……一時期は「今年はもういいかな、優勝を目指していたけどもうしょうがない」と思ってしまい、何もしていない時間もありました。やっていたことといえば、公園で懸垂をしていたくらいで。
森:それは僕も同じですね。トレーニングというトレーニングはしていなくて、サイクリングにハマって3、40キロくらいよく漕いでいたくらい。そのお陰か脚のコンディションは割と良いのですが、あとはずっとゲームをしていました(笑)。
渡辺: 6月入ってジムも再開し始めたことで、やっと気持ちを取り戻してきたという感じですね。

――これまで他大学の方の話も聞いてきた、できる範囲でのトレーニングを継続している方が多かったので、ちょっと意外な感じがします。

渡辺:今はトレーニングを再開して、意外にブランクの影響はなく、元の体の状態に戻ってきているからそう言えるのかもしれません。自粛期間は体重も落ち体が萎んでいく感覚はあったのですが、結果的に休んだことが良かったのかもしれませんね(笑)。ただ、クラブ内にはもしかしたらモチベーションが落ちている人や、今年は諦めると思っている人がいてもおかしくないとは思っています。そこで、強要はしたくないですね。
森:こういう状況なので、ある程度はやはりしょうがないのかと。

副主将の森信太君(4年)

――個人としての今年の目標はいかがですか? 去年、渡辺君は関東学生大会でボディビル7位、フィジーク18位、全日本学生ボディビルで10位。森君は関東でボディビル9位、フィジーク4位でした。

渡辺:去年出場してみて感じたのは、大会のステージに立つのはひたすら楽しいということでした。もちろん結果も大切ですが、まず大会を楽しむことは大前提にして、それに結果がついてくればいいなと思っています。
森:僕は、今年はオールジャパン選手権やジュニア選手権も開催されるならそちらにも出場して、優勝するつもりで臨みます。学生大会も、関東大会では自分より上の3人のうち2人はもう卒業していないので、表彰台は絶対に立ちたいです。団体でも個人でも、出るからには優勝を狙っていきますよ。ただダブルエントリーはかなりキツかったので、今のところはフィジーク1本でいく気ではいるのですが、もしかしたらボディビルも出るかも、という感じです。
渡辺:自分はボディビルのほうが楽しかったと去年思ったので、こっちがメインになると思います。とはいえ、団体優勝を目指すという意味では両方出たほうがいいのかな……とも。

――去年出場して、何か反省点はありましたか?

渡辺:絞りが甘かった、もっと自分を追い込めたはず、というのは去年終わったときに感じました。主将だった(高橋)豊友さんがすごい絞って出場していましたし、僕も今年はみんなを引っ張っていく立場として、そこは詰めていきたいです。バルクは素質などもあるとは思いますが、絞りに関しては誰でも頑張ればやれると思うので。
森:自分はやはりポージングですね。今は辻(大成・昨年度卒業生)さんなどに教えてもらっているので、そこを頑張ってより良く見せれるようにしたいです。
渡辺:僕もそれは同じです。関東大会が終わって写真を見たら、ポージング下手だなって思い、全日本学生までの1週間は特に練習しました。

――最後に、クラブをけん引する立場として、改めて今年はどういう風にチームを作っていくつもりなのか、教えてください。

渡辺:豊友さんはクラブを創設し、主将として団体2位まで持っていった方なので、本当に偉大だったと今感じています。豊友さんの人柄の良さがあってのこのクラブだったと改めて思います。僕は今年の主将として思っているのは、みんなが個性を出せるようにしていきたいとうことです。厳しく何かを強要するのは違うと思いますし、豊友さんのように優しく接し、楽しみながらみんながやる気を出せるように。良い意味で、“部活のキャプテン感”は出さないようにしていきたいと思います。
森:祥也の周りには自然と人が集まってくるんですよ。祥也がいることでみんなが明るくなるので、主将としてすごく頼もしいと思います。僕も副主将として支えながら、クラブとしての目標達成を目指していきたいと思います。

取材・文/木村雄大

【帝京大学バーベルクラブ SNSアカウント】
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