外出自粛は大事だけど病気の危険もあり【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第126回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 4連休もあり「Go To キャンペーン」も始まっていますが、東京は7月23日に新型コロナウイルス感染者が初の300人超え。なかなか呑気に旅行という気分になれないという方も多いことでしょう。

 

ただ、コロナが怖いからと言って、ずっと家の中にこもったままというわけにもいきません。緊急事態宣言中に運動不足で太ったという声は周囲からも聞こえてきます。外を出歩かなければコロナのリスクは減らせでしょう。一方で、歩く、階段を昇る、荷物を持つなどの日常生活の中にある運動が自粛生活で不足すると、免疫力の低下、それに伴う、コロナとは違う病気のリスクを高めてしまう危険もあります。

 

 

免疫力、病気という部分で注意したいのが、活性酸素と酸化ストレスです。先日、自律神経失調症、認知症などを専門とする渡辺正樹医師(渡辺クリニック院長)を取材する機会がありました。取材テーマの本筋ではなかったのですが、活性酸素についての話を聞けたので、ここで少し紹介したいと思います。

 

そもそも活性酸素とはなんぞや?というところから説明する必要があります。大気中には約20%の酸素が含まれており、皆さんご存知の通り、我々生物はこの酸素を体に取り入れることで生命を維持しています。体内に取り入れられた酸素は、外部からの様々な刺激により、活性酸素に変化します。

 

活性酸素が増える一番の要因は老化です。私も40半ばであり、渡辺医師からは「そろそろ老化で増える時期」とご指摘を受けました。他にもストレス、紫外線、喫煙、アルコールなどにより、活性酸素は増えると言います。白血球から産生される活性酸素(スーパーオキシド・過酸化水素など)は、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割を担います。しかし、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。加齢とともに病気のリスクが高まっていくのは、活性酸素が増えることが要因の一つなのです。

 

我々は常に酸素を体に取り入れているため、活性酸素は常時産生されています。増え続けていたらヤバイじゃん!と思いますよね。でも安心してください。人間の体というのは高性能にできていて、体内の恒常性を維持するために活性酸素から自己を防御する抗酸化防御機構が備わっているのです。抗酸化防御機構は、活性酸素の産生を抑制したり、生じたダメージの修復・再生を促す働きを有しています。

 

食事から抗酸化防御機構を高めていくことができる抗酸化物質もあります。それは色の濃い野菜などのカロテノイド、チョコレートや緑茶、果物に含まれるポリフェノール、ビタミンCやEにも多く含まれていると言います。抗酸化物質によって活性酸素が増えすぎないようにしてバランスを保っているから、病気の発症を防ぐことができていると言えます。

 

通常はこのようにして我々の体はバランスを保っているのですが、活性酸素が抗酸化防御機構を上回る状態を酸化ストレスと言います。活性酸素が増えすぎて酸化ストレスを引き起こすと、免疫力も低下し、病気にかかるリスクが大きくなります。

 

渡辺医師いわく、「メタボは活性酸素を増加させるから、年齢を重ねて太っていくのは危険」とのこと。若い時と比べてかなり太った…と思い当たる方も多いのではないでしょうか? 年齢とともに太っているという方は、加齢+メタボで活性酸素が増加している危険が高いので注意してくだい。ここまでの話でおわかりのように、自粛と言って家にこもって運動不足になるのは、病気を引き起こす危険を増加させているのです。

 

適度な運動をすればお腹も減るので、そこでバランスのいい食事をする。そして運動をすれば体も疲れるのでぐっすり眠れます。運動、食事、睡眠はすべて免疫を高めるためには不可欠です。自粛ももちろん大事ですが、家の中にいたとしても体は適度に動かすようにして、免疫力は落とさないようにしましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。