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就寝前の食事がNGの理由【桑原弘樹の栄養LOVE】

サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第70回は、デメリットだらけと言われる就寝前の食事について。

■体が省エネモードでエネルギーが放出されない

一番のデメリットは脂肪が溜まることでしょう。

そこから、中性脂肪やLDLコレステロールなど、さまざまな健康的なマイナスが派生していきます。もちろん食事の内容にもよりますが、エネルギーや栄養素を必要とするタイミングとあまり必要としないタイミングをしっかりと見極め、食事の時間を決めるのはボディメイク的にはとても大切です。

例えば果物などは、ビタミンやポリフェノールなども豊富で基本的には摂取をおすすめしたい食材ですが、就寝前となると糖類が必ずしも使われるほうにはいかず、溜まるほうにいってしまいます。とくに果糖はダイレクトに肝臓で代謝され、ブドウ糖や中性脂肪などに変わっていくため、就寝前にはとくに避けたい糖のひとつでもあります。

エネルギーは使われなければ溜まるという流れにいきますから、最低限の省エネモードに入る就寝前のタイミングは、もっとも溜めるに相応しい、つまり食事にとっては好ましくないタイミングなのです。就寝時にはエネルギーが一切入ってきませんから、そこでのカタボリック(筋肉を分解して栄養源に変えてしまう現象)を防ぐために就寝前にプロテインを飲んだり、人によっては吸収スピードの遅いカゼインプロテインを飲んだりします。

これは、就寝中も血中アミノ酸濃度を上げるという点においてメリットにつながりますが、一方で胃腸や肝臓などの内臓を、寝ている間も働かせるというデメリットもはらんでいます。これが2番目のデメリットと言えるでしょう。

就寝前のタイミングは、タンパク質ですらそういったデメリットを持つわけですから、通常の食事となった場合にはよりデメリットが強調されていきます。なるべく空腹に近い状態にもっていき、カタボリックを防ぐためにグルタミンや必須アミノ酸などを就寝前に摂取するというパターンが、ボディメイクには理想的と言えます。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。