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高齢トレーニーの姿勢に学ぶ【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第156回】

VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 3月になってだいぶ暖かい日も増え、春の訪れを感じています。

さて、4月からは新年度ということで、学校に入学したり、社会人になったり、あるいは転勤があったりと、新生活をスタートさせる方も多いことかと思います。そして、新たなスタートに際して、何か新しいことを始めたいと考える人もいることでしょう。そんな方にはジムでのトレーニングをはじめ、何かしらの運動を始めることをオススメしたいです。

運動が体にいいこと、運動不足はさまざまな病気の原因となることは、誰でも知っていると思います。絶対にやったほうがいいとわかっているのに、日本は日常的に運動習慣のある人が少ないのが現状です。

2019年11月に厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査」によると、日常的に運動習慣があるのは男性が31.8%、女性が25.5%。年代別でみると、20代がもっとも少なく、男性17.6%、女性7.8%まで下がり、若者男性の8割以上、女性は9割以上が運動をしていないことがわかりました。その一方で、もっとも運動習慣があるのは70代。男性45.8%、女性37.5%という数字出ています。

たしかに必ずジムで顔を合わせる高齢者の方も複数いるし、トレーナーさんやジムを運営している方からも、高齢者のジム会員が増えているという話も聞きます。年をとればとるほど筋力の低下が気になったり、生活習慣病のリスクも高まったりするため、健康への意識が強くなるということも前述の数字と関係しているのでしょう。

ジムでトレーニングをしている高齢者の方たちを見ていると、過度なトレーニングをするのではなく、あくまでも健康のため、自分に合ったペースでマシンを使ったり、ランニングマシンでゆっくり走ったり、歩いたりしている姿があります。70歳以上になればハードな運動が難しいのは当然。その結果、「自分のペースで自分なりにやる」ということが自然とできているのだと思います。実はこの発想は、運動を始められない20代にとってもヒントになるような気がします。

「ジムに行きたいけどちょっと……」という人に話を聞くと、「筋トレはできないからやりたくない」「筋肉がないから恥ずかしい」「走るのが得意ではない」……など、できない姿を人に見られたくない、あるいはできない自分が嫌という思考が働いている場合が多いようです。ここで必要になってくるのが、高齢トレーニーの方の発想です。「自分のペースで自分なりにやる」と考えれば、できないから恥ずかしい、人に見られるのが嫌という思考にはなりません。また、基本的にジムにいる人は自分が大好きで(私もそうです)、自分のことしか気にしていないので、周囲の目を気にしなくて大丈夫です。

運動は体力、筋力の向上や体形の維持、生活習慣病の予防や免疫力アップなど、身体的なプラス要素に加え、気持ちがすっきりしてエネルギーがわいてきたり、ストレス発散になったりと、精神的にもプラスの効果があります。人目を気にしたり、人と比べる必要はありません。「自分のペースで自分なりに」という高齢トレーニーの姿勢を学んで、ぜひ新生活のスタートとともに運動を始めてみてください。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。