ヨガで前向きにポジティブに。今までの自分とはおさらば【ヨガインストラクター・山内やよいの「ヨガで日本を元気に!!」vol.4】




ヨガに対して、あなたはどんなイメージを持っているだろうか。女性が行なうもの?美容のために行なうもの……?今回、ヨガインストラクターとして、アスリートの疲労回復の促進やがんサバイバーの支援など、多方面で「リカバリーヨガ」の指導を行う山内やよい先生のインタビューを全4回でお届け。最終回は、先生がヨガを指導することで実現したいことに迫った。
★第1回は→こちら
★第2回は→こちら
★第3回は→こちら

サラリーマンこそヨガをやるべし

――改めて、山内先生が思うヨガの良いところについて教えてください。

山内 誰でも、どこでもできるということ。そして、元気につながるということが一番かもしれません。ヨガでメンタルを安定させるためには、まずは体を動かしてみて、呼吸を深めるようにすることが大切。正しい姿勢をキープできるだけの筋力がついてくれば、深い呼吸が1回で入るようになります。毎日深く呼吸が入る姿勢をつくることだけに取り組めば、「メンタルが元気になれば何でもできる」状態をつくれるようになります。

――そういう意味では、先生が主に指導されているアスリートやがんサバイバーはもちろん、誰もが取り組むべきものなのかなと思います。

山内 そうですね。実際に「深い呼吸が安定するとメンタルが安定する」と、さまざまな研究結果として出ています。なので、ストレスフルなお仕事に就いている方とか、体勢が前かがみになって仕事されている方とか、ゲームされている方とか、運動が苦手な方とか……。鬱になってしまう可能性が高い方にも、特にやってほしいです。

――サラリーマンこそやるべき、と思います。

山内 本当にそうです。ヨガ教室には、子育てを終えたくらいの女性が殺到する場合が多いんですよね。そういう方にももちろん良いのですが、本当にヨガが必要なのは、やはり働き世代だと思います。私はサラリーマンの方のことを「ビジネスアスリート」と呼んでいるのですが、そんな「働いているアスリート」の方たちには特にやってもらいたいです。ヨガで睡眠の質を上げるだけで、次の日のパフォーマンス向上につながりますし、日々のストレスが軽減されると思います。

――ゆっくり寝られるようになるというのは、働き盛りの人には大きいですよね。。

山内 メンタルが安定しますし、やっぱりしっかり寝ないとだめだと思います。日中もやる気が出ないし、パフォーマンス下がってしまいます。また、今の若い人だと「しっかりと寝られている」と言う人が多いのですが、果たしてその眠りの質はどうなんだろうかとか、疲れはちゃんととれているかどうかというのをチェックしてあげると、実際はあまり良くない場合も多いです。

――先生がヨガを指導することで、多くの人に変化が表れてくると、やりがいにもつながっていくのではないですか?

山内 その通りですね。「生徒の変化」は、自分のやりがいにつながっています。また、レッスン毎に何かしらフィードバックをもらっているので、それが励みになりますね。「今までやったことないようなアクションを起こせば、脳が活性化される」とよく言われるように、ヨガでも、今まで挑戦したことなかったポーズができるようになれば、レッスンが終わったあとに、ヨガ以外にもやったことないことに挑戦しようというメンタリティになります。

――メンタルや思考が前向きに変化するのは、ヨガの良いところですね。

山内 例えば、「新たに資格を取ってみようと思います」といった、人生を変える瞬間が訪れたと話してくれる方も多いです。2003年からヨガの指導を始めてもう17年が経ちますが、やはり、それがもっとも大きなやりがいだと思います。私自身がヨガに助けられているので、これからもヨガの素晴らしさを、もっと多くの皆さんにお伝えできればなと思います。

――お話を聞いていて、ヨガが普及すれば日本が変わっていくかもしれないと思いました。

山内 疲れている人が多い日本社会を、元気がある人が多い社会にしたい。「ヨガで日本を元気に」を実現させたいですね。心身共に疲れている人が、ヨガのポーズと呼吸法を実践することで、苦難への乗り越え方や成功体験を知っていく。そうすることで、今であればコロナ疲れやコロナ鬱が少なくなる。日本が元気になる助けになればいいなと強い思いを持ちながら、これからも活動を続けていきたいと思います。

取材・文/中野皓太 写真/木村雄大

山内やよい
早稲田大学グローバルエデュケーションセンター/杏林大学保健学部非常勤講師。
2006年より、主宰のヨガ教室を開きながら、母親と子どもの健康について都内幼稚園・小学校等で講演活動を行う。その後、都内フィットネスクラブのトレーナー兼所長として、高齢者や障がい、既往歴のある方への運動支援にも取り組む。現在は、大学で教鞭をとる傍ら、国内トップアスリート、学生アスリートのリカバリーサポート、がんサバイバーのレッスン、障がいの者向けのレッスンや、企業向けの講演など、ヨガと瞑想、人の健康についての啓蒙活動に取り組んでいる。
【資格】
・博士(スポーツ科学)
・健康運動指導士
・介護予防運動指導員
・全米ヨガアライアンス認定講師
・国際総合生活ヨガ指導員
・龍村式指ヨガインストラクター 他
【最近の活動】
・湘南ベルマーレトップチームヨガ指導
・早稲田大学水泳部競泳部門ヨガ指導
・早稲田大学ア式蹴球部(男子/女子)ヨガ指導
・亜細亜大学駅伝部リカバリーヨガ指導
・ラグビートップリーグ選手ヨガ指導
・前立腺がん/乳がんサバイバー向けヨガクラス
・病院医療従事者向けヨガクラス
・その他、ヨガのオンラインクラス指導 他

コロナ疲れはヨガで撃退!! 心と体をヨガで健やかに【ヨガインストラクター・山内やよいの「ヨガで日本を元気に!!」vol.1】