冬のトレーニングのメリット【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第197回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 早いもので2022年もあっという間に1月が終わり、2月になりました。まだまだ寒い日が続くので、コロナはもちろん、風邪にも十分注意してください。

 

さて、寒い季節になると毎年、古傷の左足首が痛くなる時期があります。古傷が痛む理由としては、寒さによる冷えや血行が悪くなること、あるいは気圧の変化による痛みを感じる神経への影響などが考えられます。日常生活にはあまり問題はないのですが、ケガをした箇所は完全には元通りになることはないので、うまく付き合っていくことが大事です。

 

冬のトレーニングは、この古傷の痛みに加えて、体が温まりにくいというデメリットがあります。基本的に私は朝8時からトレーニングをしています。この時間帯は元々利用者が少ないこともあり、ジム内はひんやりしています。ケガをしないようにウォーミングアップで、しっかり体を温めることはとても大事です。

この季節、誰もいないジムは寒い

 

古傷の痛み、体が温まりにくいというデメリットがある一方で、冬のトレーニングには、冬のトレーニングだからこそのメリットもあります。

 

寒い季節は自然と体温が下がりやすくなります。しかし、人間の体はとても優秀なので、体温を一定に保つ機能が備わっています。体温を一定に維持するために、体を温めようとして代謝が夏場よりも高まるのです。その結果、エネルギーの消費量が増える。エネルギーを消費するということは、体脂肪の燃焼につながるので、運動をすると痩せやすい季節だということができます。

 

また、運動をすれば確実に体が温まります。個人的な印象としては朝にトレーニングをした日は、一日中体がポカポカしている感じで、何もしていない日よりも寒さを感じません。痩せやすく、寒さにも強くなる。寒いと体を動かすのが億劫だという方も多いと思いますが、寒いからこそトレーニングをしたほうが良いわけです。

 

ただし、前述したデメリット以外にも気をつけなければいけないことがあります。それは水分補給です。夏と違って汗をかきづらく、ノドの渇きも少ないため、ついつい水分補給を忘れがちになってしまうこともあります。冬場でもトレーニングをすれば体内の水分は確実に失われるので、水分補給は忘れずに行なうようにしましょう。

 

冬はたくさん着込んででいるのでボディラインは目立ちません。そこで油断をしてたくさん食べたり、運動不足になったりすると、薄着になったときに「お腹が…」なんてことにもなりかねません。冬はエネルギーが消費しやすく痩せるチャンスなので、ケガには気をつけつつ、積極的に体を動かしましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。