筋肉の形が洋梨の形に見えるというのが名前の由来。内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋とともに深層外旋六筋と呼ばれる。
その名の通り、股関節外旋の主力筋の一つとして働く。複雑な股関節の回旋運動に関与する筋肉で、野球やゴルフなど体を捻る動きの多いスポーツだけではなく、日常生活でも酷使しやすい筋肉である。
大殿筋の深部にあり、その下を坐骨神経が通過するため、梨状筋が過緊張を起こすと神経が圧迫され坐骨神経痛(梨状筋症候群)を引き起こす。
坐骨神経痛にもいくつかタイプがあり、梨状筋を通るときの坐骨神経の走行パターンは6種類。中でも「梨状筋の上を越える」、「梨状筋の間を貫く」、「梨状筋の下を通る」という3パターンが多く、それぞれ症状も異なるため下肢の痺れが重度の場合は医療機関の受診を勧める。
<起始>
・仙骨の前面
・第2~4仙骨孔の間
・大坐骨切痕
<停止>
・大腿骨大転子の内側
<支配神経>
・仙骨神経叢(L5~S2)
<主な働き>
・股関節の外旋、外転
<主なトレーニング法>
・クラムシェル
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