筋肉痛のときはトレーニングはしないほうがいいのですか?【バズーカ岡田にきけ】




これからボディビルを始める初心者から、大会出場もあるベテランまであらゆるボディビルダーの悩みに骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。今回は、筋肉痛の時にトレーニングをするか否かです。

※本記事は、2017年に公開した記事を再編集して紹介するものとなります。

トレーニングしても問題ないが、あまり追い込めない

筋肉痛になっているときに、その部位のトレーニングをしたらいけないわけではありません。経験的には特に弱点部位は毎日トレーニングをしても問題ありません

ただ、高重量・高負荷のトレーニングを毎日はしないほうがいいと思います。例えば、低重量で高回数やる日と、高重量・低回数の日を分けて、筋肉痛が残っている日は高回数で筋肉をパンプアップさせるようなトレーニングをするといいでしょう。パンプアップした状態というのは筋肉に血液がたくさん流れ込んでいる状態ですから、それだけ栄養を送り込まれるので、筋肉の成長のためにも効果的です。

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筋肉痛からの回復にかかる時間は、部位やトレーニングの強度によって異なります。また、筋肉痛になりやすい人となりにくい人がいますので、個人差も結構あります。筋肉痛になりやすく、回復に時間がかかると言われるのは脚や背中ですね。私の場合、脚のトレーニングをすると5日は疲れが抜けないので、その間はトレーニングをしません。しないと言うより、痛くてできないんです。そんな状態では追い込んだトレーニングはできませんから、脚のトレーニングは5日おきというのがルーティンになっています。ボディビルダーのトレーニングは、1日1日限界を超えて追い込むことを繰り返して筋肉を大きくするものですから、限界を超えられない日はトレーニングしないんです。

一般の人は、そこまで追い込むわけではありませんから、丸1日くらい休めば十分だと思います。そして、同じ部位のトレーニングをするなら、低負荷・高回数でパンプアップするようなメニューにする。それで十分だと思います。高回数のトレーニングは、脂肪燃焼効果もあるので、筋肉の周りの脂肪を削ぎ落として、形を整えるという意味でも有効です。


岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学教授、博士(体育科学)、理学療法士、ボディビルダー。東京都立西高校卒、日本体育大学卒、同大学院修了、東京大学大学院単位取得後退学。日体大にて筋肉に関する研究と教育を行なっている。トップアスリートから一般の方までそれぞれに適した身体づくりを提案・指導しつつ、自らも身体づくりの究極の実践者としてボディビル競技への挑戦を続けている(2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝など)。2021年東京オリンピックでは、柔道全日本男子チーム体力強化部門長として史上最多5個の金メダル獲得に貢献。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として『ホンマでっか!?TV』など多くのメディアに出演。公式YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者約25万人(2022年4月現在)、『除脂肪メソッド』など著書は累計100万部を突破している。社会実装が重要と考えており、実践と学術研究から得られた実践的・科学的知見を実際に享受できる場として、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
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