ミノワマンが語るリアル超人への道Vol.4 急転直下でパンクラスデビューが決定




「デビューが決まったのがとにかくうれしかった」

全員が不合格となった第6回入門テスト。その理由は、5月10日にアップする次回のインタビューで

―試合ができて働き口もある。パンクラスはもういいか、とはならなかったですか。

「それはなかったです。逆に早く入門したいという気持ちがどんどん湧きあがってきました」

―当時の入門テストは年に何回あったのでしょうか。

「半年に1回、6月と11月だったはずです。窪田さんが11月に受かって、僕は次の6月に受けようと思っていました。そんな時、入門テストの前の3月くらいにパンクラスの露橋スポーツセンター大会があって、いつものようにリングを組み立てていたんです。そうしたら組み立て終わったくらいの時に山宮さんが焦ったような感じで走ってきて、僕に向かって『船木(誠勝)さんが呼んでいます』って言ったんです」

―その時は何のことだかわからなかったでしょうね。

「まったく意味はわからなかったですけど、すぐに山宮さんについて行きました。そうしたら船木さんから『お前、練習着に着替えて』って言われまして、持っていなかったので山宮さんからジャージーを借りてリングに上がりました。直後に窪田さんもリングに上がってきて、船木さんからスパーリングを命じられたんです。出場選手がウォーミングアップを始めるまでの30分くらい、延々とスパーリングをやりました。その時は『もういいよ』『ありがとうございました』というくらいで何もなかったんですけど、試合が終わってリングを片づけようとした時に諸岡会長が僕のところに来て『今日のスパーリングでお前合格だぞ』と言われたんです」

―まさかの急展開ですね。

「入門が決定したわけではないんですが、その場でその年のネオブラッド・トーナメント出場が決定しました。入門させるかどうかはネオブラッドを見て判断しようということだったみたいですけど、パンクラスでのデビューが決まったのがとにかくうれしかったですね」

■次回(5月10日アップ)は、1997年7月のパンクラスデビュー以降を深堀りします。

取材・文・写真/松浦俊秀
写真提供/ミノワマン

ミノワマン(みのわまん)
本名:美濃輪育久。1976年1月12日、岐阜県出身。175㎝。92㎏。フリー。戦績/117戦63勝(43S、11KO)45敗9分。パンクラス 第5回ネオブラッド・トーナメント優勝、初代BSFミドル級王者、DREAMスーパーハルクトーナメント 〜世界超人選手権〜優勝。公式twitter。YouTubeチャンネル「ミノワマン ワールド / Minowaman World