【レモンクラシック2022】コンテストレポートby和田駿 vol.2




8/14(日)に広島県民文化センターにて開催された、トレーニングジムレモン(広島県)主催のボディコンテスト「LEMON CLASSIC(レモンクラシック)2022」。「日本一出場しやすくて楽しい大会を開催したい!」「選手を大切にした大会を開催したい」という思いの下で2回目の開催となり、大盛況のまま幕を閉じた。ここでは、大会の審査員を務めた和田駿さんによる大会レポートを、4回に分けてお届けする。
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大会の結果一覧はこちらから。

賞金なしフィジーク170cm超級

1.ピックアップ審査

ラインナップで2回ずつポーズを取った後、数人ずつのピックアップ審査に入る。ピックアップは4回行われた。

1回目は以下の5名。
56番小茂田選手、64番今村選手、69番石橋選手、73番張選手、75番倉光選手

2回目は以下の6名。
64番今村選手、69番石橋選手、76番高橋選手、83番ナオヒト選手、48番ヒトシ選手、50番タツヤ選手

3回目は以下の4名。
76番高橋選手、77番岡田選手、79番黒澤選手、83番ナオヒト選手

4回目は以下の4名。
61番なかの選手、71番山川選手、79番黒澤選手、56番小茂田選手

で、それぞれ行われた。

2.ピックアップ同点審査

賞金なしフィジーク170㎝超級ではピックアップ審査で最後の1枠を数人で争うことになり、同点審査が発生した。

まず、以下の8人で同点審査が行われた。
50番タツヤ選手、65番ショウ選手、67番まえの選手、71番山川選手、75番倉光選手、77番岡田選手、79番黒澤選手、80番山下選手

その後、以下の4人でもう一度同点審査が行われた。
67番まえの選手、71番山川選手、77番岡田選手、80番山下選手

結果、決勝に進出したのは
46番大浦選手、55番岩﨑選手、59番浅野選手、61番なかの選手、64番今村選手、68番ディーサン選手、70番マツバ選手、そして同点審査を勝ち抜いた71番山川選手であった。

52番松尾選手、69番石橋選手は、ピックアップは通過したものの決勝を棄権扱いとなったため、決勝は上記の8人で行われることとなった。2回目の同点審査に残った4名は甲乙付け難かったかと思うが、ポージングも含め、最も弱点が目立たなかった71番の山川選手が通過することとなったのではないかと思う。

3.決勝審査

ラインナップで2回ずつポーズを取ったあと、順位づけの比較審査に入る。

まず、ファーストコールで呼ばれたのは以下の5名であった。

55番岩﨑選手、61番なかの選手、68番ディーサン選手、70番マツバ選手、71番山川選手

セカンドコールは以下の4名。
46番大浦選手、59番浅野選手、64番今村選手、71番山川選手

サードコールは以下の2名で実質的な3位争いとなった。
55番岩﨑選手、61番なかの選手

フォース (ラスト)コールは以下の2名で、実質的な優勝争いとなった。
68番ディーサン選手 70番マツバ選手

以上、合計4回の比較で順位が決定した。

4.順位発表・審査結果

選手それぞれが思い思いのポーズを取りながら、8位から順番に順位が発表される。ポーズダウンで順位が発表された順番に、各選手の印象を書いていきたいと思う。

第8位 山川蓮太郎選手

決勝に残った8人の中では一番細かったが、よく絞れ、ポージングも堂々としており、自分の持てるものを最大限発揮していたように感じた。

第7位 大浦拓也選手

色の黒さで目立っておりバックポーズのアウトラインもよかった。フロントの凸凹感と腕肩の筋肉量で上位との差がついてしまったように思う。

第6位 今村健太選手 

仕上がりもよく、腹筋の凸凹感で目立っていた。笑顔が印象的で、堂々としたステージングが印象的であった。

第5位 浅野圭選手

背中が良く、バックポーズは非常に良く見えた。フロントで広がりを表現できていればもっと良く見えたかもしれない。

第4位 なかのひろき選手 

筋肉量は上位に入るにふさわしいもので、特に背中の厚み、広がりが素晴らしかった。仕上がりが少し甘かったことで上位との差がついたかもしれない。

第3位 岩﨑直人選手 

筋肉量はこの階級で一番であった。迫力のあるフィジークで、シックスパックも見事。ウエストが太く見えてしまったのが3位に甘んじた理由であったかもしれない。

第2位 ディーサン選手 

この階級で最もフィジーク選手らしい身体をしていたように感じる。腹筋と大胸筋下部のラインで作られるフロントポーズのディテールは素晴らしいものがあった。

第1位 マツバ選手 

特に肩の張り出しがものすごく、バックポーズでも目立っていた。アウトライン、シルエットはこの階級では最強で、フロントのディテールで優ると思われたディーサン選手を下し、優勝を手にした。

賞金なしボディビル

1.ピックアップ審査

ラインナップで2回ずつ規定5ポーズを取ったあと、数人ずつのピックアップ審査に入る。ピックアップは4回行われた。

まず1回目は以下の5名。
90番野村選手、92番竹森選手、93番山川選手、96番角田選手、97番難波選手

2回目は以下の5名。
101番向山選手、105番山本選手、107番ナオヒト選手、109番森選手、113番加納選手

3回目は以下の6名。
96番角田選手、92番竹森選手、90番野村選手、113番加納選手、107番ナオヒト選手、109番森選手

4回目は以下の6名。
92番竹森選手、95番まえの選手、97番難波選手、107番ナオヒト選手、109番森選手、113番加納選手

で、それぞれ行われた。

以上4回のピックアップ審査の結果、決勝進出を決めたのは

89番北村選手、91番スズキ選手、95番まえの選手、104番町田選手、106番山本選手、107番ナオヒト選手、109番森選手、110番畑選手、112番吉松選手、113番加納選手

であった。

2.決勝審査

ラインナップで2回ずつ規定9ポーズを取ったあと、順位づけの比較審査に入る。

まず、ファーストコールで呼ばれたのは以下の5名である。
95番北村選手、104番町田選手、106番山本選手、110番畑選手、112番吉松選手

セカンドコールは以下の5名。
89番北村選手、91番スズキ選手、107番ナオヒト選手、109番森選手、113番加納選手

サード(ラスト)コールは以下の5名。
89番まえの選手、91番スズキ選手、95番北村選手、106番山本選手、113番加納選手

以上、合計3回の比較で決勝比較審査の順位が決定した。

決勝比較審査の後、フリーポーズでもそれぞれの順位を審査し、比較審査とフリーポーズの合計で最終順位を決定する。

3.決勝同点審査

賞金なしボディビルでは、フリーポーズの後、順位の合計が全く一緒になった選手が2名いたため、同点審査が発生した。

同点審査の対象となったのは以下の2名である。

104番町田選手、112番吉松選手

この2名の同点審査を経て、最終順位が決定した。

なお、同点審査の際、112番吉松選手の代わりに110番畑選手が呼び出されてしまうハプニングがあり、本来比較の必要のない畑選手と町田選手の2名でポーズを取ってもらうことになってしまった。町田選手、畑選手ともに、柔軟に対応して何ポーズも取っていただき、かえって場内が沸く結果となってくれた。ありがたく思う。

特に同点審査の前に何ポーズも取ることになった町田選手は大変であったと思うが、それを微塵も感じさせない堂々としたステージングで同点審査に臨んでいた。

4.順位発表・審査結果

選手それぞれが思い思いのポーズを取りながら、10位から順番に順位が発表される。ポーズダウンで順位が発表された順番に、各選手の印象を書いていきたいと思う。

第10位 ナオヒト選手

ポージングには癖がありながらも、物凄い覇気があった。上位と比べると筋肉量が足りていなかったが、脚のカットも出ていて過酷な減量の成果が出ていたと思う。

第9位 加納大年選手 

下半身の仕上がりはよかった。ポージングに少し癖があったのもあり、自分の身体の良さを表現しきれず、少し甘く見えてしまっていた気がする。

第8位 森義樹選手

彼もポージングで前に出ようという覇気を感じた。上半身に対して下半身が弱かったように感じたが、カットは出ており、しっかり絞れていたと思う。

第7位 スズキユウノスケ選手 

この階級で最も絞れていた選手であると思う。全身にカットが入り、存在感があった。背中が広がっていればもっと高い順位がついたかもしれない。

第6位 まえの選手

高い身長に負けない筋肉量を搭載し、しっかり全身にカットが入っていたサイドトライセプスなどは上位3人に比肩しうるものを持っていたように思う。フリーポーズは特に見事だった。

第5位 北村健選手

上半身は細く感じたが、下半身にはカットが深く刻まれ、ポーズもうまかった。特にモストマスキュラーポーズで目立っていた。

第4位 山本遼太朗選手

賞金なしフィジークとダブルエントリー。バランスよく前進の筋肉が発達し、申し分のない体であったと思う。仕上がりは悪くないが、他の選手と比べると下半身のカットが出ていなかった。

第3位 吉松純一選手

仕上がりはTOP3の中ではもっともよく、胸や腕肩の細かいカット、フロントポーズでの脚のセパレートはこの階級でも1番であったと思う。バックポーズで弱さを感じたのが、同点審査で3位に甘んじた理由かもしれない。

第2位 町田奏選手

脚と背中が良く、特にサイドポーズでの外側広筋のカットとハムの張り出し、バックポーズでの背中の広がりは見事であった。112番とはまさに甲乙つけがたく、同点審査も白熱したものとなったが、のびのびとしたポージングで自分の良さを表現し、同点審査の際のハプニングも乗り越え、2位という順位を勝ち取った。

第1位 畑恒平選手

午前中のラインナップからとにかく目立っていた。太い大腿四頭筋、発達した臀部によって強調される細いウエスト、広い背中と肩腕の作るXシェイプ、分厚い大胸筋とセパレートされた大腿四頭筋で作られるフロントのディテールなど、この階級ではベストであった。規定ポーズでは改善できる点がいくつもあるかと思ったが、それがあったうえでの圧倒的優勝である。ポージングを改善し、もう少し仕上がった身体で出場できれば、全国レベルの大会での活躍も十分に可能であると思う。

★vol.3(ビキニ、賞金ありフィジーク)に続く

写真/TEAM Liv.

【レモンクラシック2022】コンテストレポートby和田駿 vol.1