2022年9月11日(日)東京スカイツリーにて、「2022YOKOMORI VERTICALRUNNING JAPAN CIRCUIT(以下、YOKOMORI VJC)」の東京大会が開催された。
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本大会で競われるのは、バーティカルランニング(階段垂直マラソン)という競技。超高層ビルやタワーなどの非常階段を駆け上がり、到達タイムを競い合うアーバンランニング系の種目だ。国内だけでなく、海外でも年間300以上の大会が行なわれる人気スポーツとなっている。
なお冒頭で示したYOKOMORI VJCとは、東京・名古屋・大阪のランドマークタワーを舞台に、選抜された選手たちがレースを展開するイベント。各選手が獲得した合計ポイントによって、年間チャンピオンを決める闘いだ。
今大会はそんなYOKOMORI VJCの第2戦目であり、「全日本バーティカルランニング選手権大会」も併催された。このビッグイベントに各地から精鋭ランナー34名が集結し、手に汗握る熱戦が繰り広げられた。
開会式にはVJC総合プロデューサーである奥野晋一郎氏(株式会社ミーティング 取締役)、VJCタイトルパートナーの有明威氏(株式会社横森製作所 代表取締役)、来賓の東京都墨田区長・山本亨氏が登壇。またゲストとして、作家・スポーツライターの乙武洋匡氏、ランニングの分野で活躍するマルチタレント・三津家貴也氏も参加し、各々が大会への思いを語った。
大会では午前8時より順次選手がスタートし、9時前には全員の出走が完了。横一線で走りだす競技ではないだけに、いかにタイムを縮められるかは己との闘いにかかっている。選手たちは一心不乱に2552段の階段を走破し、レース後は爽やかな笑顔を見せた。
激戦の末に男子の部では、世界ランキング3位の「階段王になる男」こと渡辺良治選手が見事に優勝。閉会式でコメントを求められると「スカイツリーは2年前にギネス世界記録に挑戦する際に登ったので、今回は約2年ぶりでした。予想以上にタイムがかかってしまって、世界一の電波塔なだけあって、階段の難易度も世界一かもしれないと思いました。ただ、頂上からの景色も世界一でした! ありがとうございます」と勝利の喜びを口にした。
女子の部は、こちらも世界ランキング3位の立石ゆう子選手が頂点に立った。1年前に出産を経ての挑戦となった立石選手は、「忙しくても、夢は持ち続けられると多くの人に伝えたい」と4月の会見でもコメントしていた。今大会の戴冠については、「約1ヶ月前に大ケガをしてしまって、あと少しで競技ができなくなるほどでした。まわりの方々の支えがあったからこそ、今日の結果を出すことができたと思います。本当に感謝したいです」と思いを語った。
なお両選手は、併催された「全日本バーティカルランニング選手権大会」でも優勝を手にし、見事に2冠を達成。国内バーティカルランニング界のトップランナー2名が、今大会でも盤石の強さと存在感を示し、他の選手を圧倒してみせた。
バーティカルランニングの魅力を、余すことなく発信した今大会。この熱がさらなる競技の活性化につながっていくだろう。
文/森本雄大
写真提供/「2022 YOKOMORI VJC」PR事務局