「ヤジとか批判が当たり前だと思っていたのに……」土木ネキと復活マッチのぱんちゃん璃奈。試合後には感極まり涙も




3月5日(日)に東京・国立代々木体育館第二競技場で行なわれた「MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”」。同興行のエキシビションマッチで復帰をはたしたぱんちゃん璃奈と、対戦相手を務めた坂本瑠華が試合後インタビューに応じた。

昨年12月の詐欺容疑での逮捕後、初試合となったぱんちゃん。試合後に語ったのは周囲への感謝と、久々の試合への思いだった。

ぱんちゃんは記者の質問に対し「リング上と同じ言葉になってしまうのですが、ファンの方、KNOCK OUTのみなさま、こんな注目を浴び、批判される覚悟で対戦してくれた坂本選手、本当にみなさまがいなかったら今回、復帰することができなかったので感謝しています。本当にありがとうございました」とコメント。

1年ぶりの試合に対しては、少なからず緊張や力みがあったこと。その中でも「ヤジとか批判が当たり前だと思ってリングに立っていたのに温かすぎて。リングで迎えてくれた坂本選手。そして会場の雰囲気が温かくて本当にありがたいなと思いました」と感謝の意を示した。

試合前には自身のYoutubeチャンネルに、詐欺被害者と食事に行き励ましてもらったと投稿していたぱんちゃん。「毎日励ましの言葉をいただいて、『本当に自分たちは応援しているので、とにかく笑ってどんなに批判されても笑っていてください』と言っていただいています。必ず笑顔でいて、今日も応援してくださる人のための舞台だと思っていました」と涙を見せる場面もあった。

なお、今回のエキシビションマッチは、ぱんちゃんが昨年負った足のケガもあり特別にボクシングルールでの実施。試合を振り返りつつ「(ボクシングルールは)難しいなと思いましたが、このルールで組んでいただけるというのが本当にあり得ないことなので。今はケガで蹴りができないですけど、組んでくださってありがたいなと思いますし、自分は本来蹴りの選手なので、もう一回復帰戦として見てほしいと思います」とコメント。

「そこは本業なので、なるべく早く脚を戻して2ヵ月以内にキックで復帰させていただきたいなという気持ちはあります。今日、復帰戦はできたんですけど100%の復帰はできていないので、やっぱり蹴るぱんちゃんというのを見せたいなと思っています」と完全復活に意欲を示した。

また、試合後に印象深かったのが、対戦相手の坂本からぱんちゃんへのリスペクトの言葉だ。ぱんちゃんに強いあこがれを持っているという坂本は「今日はエキシビションなんで半分しか夢が叶っていない。もっと強くなって、マイクで言ったようにぱんちゃんがベルトを獲った時、必ず自分がそこに行きます」と決意を表明した。

そんな坂本に対してぱんちゃんは、「こんな子いないと思いますし、本当にありがたいです。世間をお騒がせしてしまって大批判がありますけど、それでも変わらず(対戦したいと)言い続けてくださって。(Breaking Downの)最初の一戦目でお笑い芸人の方に勝った時に(自分が指名を受けて)、何を言っているんだろうと思ってしまったんですけど、そこから本当に練習していて。今日も1週間前に試合をしているのに、ボクシングルールで急遽引き受けてくださってありがとうございます。必ず上に行く選手だと思っています」と深く感謝した。

過去にBreaking Downで坂本に「レベルが違う」という発言をしたことについて問われると「言葉が本当に悪かったなと思って反省しています。自分が坂本選手を倒すと言っておきながら、今日それを見せられなかったところもそうですし。本当に子育て、仕事、練習と、すべてをやっている人に言うことではなかったと思います」と謝罪。己を慕ってくれる選手への敬意を表した。

「もちろん、今も批判がたくさんあると思うんですけど、それよりも応援してくださっている方に感謝の気持ちです。吹っ切れるというよりかは、もう一度必ず這い上がってやろうという気持ちがあります」

気持ちの強さはもちろん、昨年の負傷から苦手だったパンチを強化することができたと語っているぱんちゃん。ケガや不祥事を経て、今後は精神面・技術面ともに向上した姿がリングで見られるかもしれない。

文・写真/森本雄大

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